研究課題/領域番号 |
16206004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
片山 光浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70185817)
本多 信一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90324821)
大門 秀朗 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 助手 (20324816)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 長尺 / 高密度 / 成長制御 / 触媒金属微粒子 / 電気二重層キャパシター / 冷電子エミッター |
研究概要 |
本研究では、カーボンナノチューブ(CNT)作製のための熱CVD装置を新たに導入し、CNT成長制御を目的として自己組織化プロセスによる触媒金属微粒子の高度制御を行った。また、作製されたCNTをスーパーキャパシターの一つである電気二重層キャパシター(EDLC)の電極に応用することにより、EDLCの高エネルギー密度化を試みた。さらに、長尺・高密度CNTをパターン化し、CNT束のピラーを配列させることにより、冷電子エミッターへの応用を試みた。 電極基板とFe触媒の間にAlバッファー層を挟むことにより、Fe触媒のみの試料に比べ、触媒微粒子の径が小さく均一であり、Alバッファー層は、Fe微粒子の直径・密度制御に有効であることが分かった。さらに、高度に制御された触媒微粒子を用いて、アセチレンガスを用いた熱CVD法により長尺・高密度CNTの成長に成功した。作製されたCNTの長さと密度は、それぞれ約80μmと約10^<10>/cm^2であることが分かった。 長尺・高密度CNTを電極材料として、EDLCを試作した結果、従来の電極材料である活性炭と比較しても、安定な充放電特性が得られることが分かった。一方、静電容量は、実用のためにはまだまだ低いものであるが、今後CNT電極の表面処理による浸透性の改善などにより性能が向上するものと思われる。次に、冷電子エミッターへの応用において、長尺・高密度CNTを用いてCNT束のピラーを配列させることにより、1V/μmの超低閾値電界(電流密度:10mA/cm^2)で駆動する電子エミッターの作製に成功した。
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