研究課題/領域番号 |
16206009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50029237)
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研究分担者 |
森 勇介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90252618)
吉村 政志 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (60314382)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | GaN単結晶 / Naフラックス / 低転位 / バルク / LPE / 液相エピタキシャル / LED / 発光ダイオード |
研究概要 |
本研究において、大型結晶育成装置開発、育成条件探索、結晶評価、発光ダイオードの試作を行った。その結果、断熱材からの不純物汚染を防止しながら50気圧・850℃という条件で2インチGaN結晶を育成可能な装置を開発した。 この装置によって世界で初めて2インチGaN結晶のLPE成長を行った結果、転位密度:2.3×10^5cm^<-2>という極めて低転位のGaN結晶育成に成功した。さらに、高速育成が可能となる条件探索を進めた結果、転位密度:3×10^5cm^<-2>というレベルを維持しながら、成長速度約30μm/hという実用化可能なレベルの値を達成した。 この結晶に含まれる不純物のレベルを二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて測定した結果、最も懸念されていたNaの取り込み量は10^<14>cm^<-3>オーダーであり、デバイス作製に問題ないレベルであることが判明した。また、その他の不純物としては酸素等が検出されたものの、いずれもデバイス作製上問題にならないことが分かった。 これらの結果を踏まえて、短波長発光ダイオードを試作し、HVPE基板上に作製したものや、サファイア基板上に作製したものと比較して、大電流注入時における発光特性の向上が確認された。 これらの結果は、別紙にまとめられたように、多数の論文、学会発表でも公表されている通り、学術的にも大きく取り上げられるに至っている。 以上のように、本申請による研究によって、大型・高品質の窒化ガリウム単結晶基板が可能となった。
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