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2007 年度 実績報告書

超高分解能MRマイクロスコープによるヒト胚子三次元構造データベースの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16206012
研究機関筑波大学

研究代表者

巨瀬 勝美  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (60186690)

キーワードMRI / NMR / MRマイクロスコープ / ヒト胚子 / エンブリオ / 三次元画像 / 超伝導磁石
研究概要

本年は,まずヒト胚子標本のMRマイクロスコープ撮像における画像コントラストを最適化するために,Dual Scan法を用いて各種三次元スピンエコー画像を撮像した.そして,TEを固定してTRを変化させた画像から,非線形回帰法を用いてT1(縦緩和時間)マップを作成し,TRを固定してTEを変化させた画像からT2(横緩和時間)マップを同様な手法で作成した.さらに,前記のスピンエコー画像と,T1マップ,T2マップから,プロトン密度分布を求めた.この結果,(1)プロトン密度は,標本内でほぼ一様である,(2)T1値とT2値には,非常に強い相関があることが判明した.これらの結果により,ヒト胚子標本のMR画像におけるコントラストは,プロトン密度変化によるものでなく,緩和時間の空間的変化によるものであり,緩和時間は,保存液に含まれる水プロトンの運動によるものであることが明らかとなった.よって,ヒト胚子標本のMRマイクロスコープ撮像には,単位時間あたりに達成される画像コントラストノイズ比より,T1強調撮像が第1選択であり,T2強調撮像,拡散強調画像は補助的に使うべきであると結論した.また,得られたNMRパラメタを用いて指定した組織間の画像コントラストが最大になるNMRパラメタを決定する手法の開発を行った.そして,組織間の画像コントラストが顕著な場合に,特定組織のみを,三次元的に抽出するソフトウェアの開発を行い,実際に,肝臓,脳,肺などの臓器の抽出と,三次元的な可視化に成功した,以上により,ヒト胚子標本の解剖学的データベースを構築するための基本的な手法を確立した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Imaging of a Large Collection of Human Embryo Using a super-Parallel MR Microscope.2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshimasa Matsuda, et. al.
    • 雑誌名

      Magn Reson Med Sci. 6

      ページ: 139-146

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト胚子標本における各種緩和時間強調撮像2007

    • 著者名/発表者名
      大矢和輝
    • 学会等名
      第35回日本磁気共鳴医学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2007-09-28
  • [学会発表] Measurements of NMR parameter weighted images in chemically fixed human embryos2007

    • 著者名/発表者名
      K. Oya, et al
    • 学会等名
      International Conference on Magnetic Resonance Microscopy
    • 発表場所
      アーヘン(ドイツ)
    • 年月日
      2007-09-03
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] ヒト胚子標本におけるNMRパラメタ強調撮像2007

    • 著者名/発表者名
      大矢和輝
    • 学会等名
      第11回NMRマイクロイメージング研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-08-06
  • [備考]

    • URL

      http://mrlab.frsc.tsukuba.ac.jp/human_embryos/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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