研究課題
基盤研究(A)
薄板を積層し拡散接合することにより内部に自在に流路を配置した3次元立体を創成する方法を開発した。平成18年度は、射出成形金型の冷却水流路配置の最適化を行った。また、ダイカスト金型へ応用するためにSKD61の拡散接合を試みた。さらに、銅板を拡散接合することにより、表面の微細噴流穴から加工液を浸み出させることのできる放電加工用電極を開発した。1.射出成形金型の冷却水流路の最適配置肉厚が薄く表面に微細形状パターンの転写が必要な携帯電話の導光板用の射出成形金型を製作した。そして、樹脂の射出時に高温の冷却水を流し、充填後の冷却時間に低温の冷却水を流す、ヒートサイクル制御を行った。その結果、従来の金型では成形が困難であった板厚0.35mm、40mm×50mm角のポリカーボネート製の導光板を、30トンの射出成形機で精度よく成形することができた。また、2mm角の断面をもつ流路を成形面下2mmにピッチ4mmで配置した金型と、相似的に断面、深さ、ピッチを半分に縮小した金型を製作し、成形性に与える影響を調べた。その結果、1mm角の流路では、冷却水の入り口近傍の温度変化の応答性はよいものの、流量が少ないために成形面上の温度分布が均一ではなく、3mm角の場合の解析結果と合わせて2mm角の流路配置が最適であることを明らかにした。2.SKD61金型材の拡散接合ダイカスト金型への応用を目的として、SKD61材の拡散接合について研究した。接合温度1200℃、接合圧8MPa、加圧時間135分の条件で抗析力やシャルピー衝撃値は最も大きい値が得られたが、母材強度の50%を超えることはなく課題を残した。3.微細噴流穴付き放電加工電極の開発表面に微細な溝を形成した銅板を拡散接合することにより、表面に加工液の微細噴流穴を多数持つ放電加工用電極を製作した。その結果、従来は加工賃の排出のために工具電極のジャンプ動作が必要であった加工条件下で、ジャンプ動作無しで加工が行え、加工速度、加工精度の向上が実現できることを明らかにした。
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