研究概要 |
マルチホップ無線ネットワークの本質的な欠点を克服するため,ネットワークの急所を特定し,ネットワークの信頼性を高めるためのネットワーク構造の動的制御手法の開発を行うことを目的とし以下の研究を実施した. 1.マルチホップ無線ネットワークにおいて,中継局を配置し信頼性を高めると同時に負荷分散を行うための手法を開発し,更にコストも考慮に入れた中継局配置手法を開発し,評価・改良を行い,その有効性を示した.これにより,実際に中継局を用いてトポロジー制御を行う際に発生するコストの問題も考慮に入れることができるようになった. 2.マルチホップ無線ネットワークの障害となりうる部分を特定するために経路制御手法の開発と性能評価を行った. 3.マルチホップ無線ネットワークにおいて,ネットワークコーディングやトポロジー制御を用いた場合のチャネル割当手法の開発を行った.これにより,単に周波数利用効率を高めるためではなく,ネットワークの信頼性を高めることと周波数有効利用を同時に行うことが可能となると考えられる. 4.マルチホップ無線ネットワークにおけるチャージング・リワーディング法と中継謝金受取意思額に基づく経路制御方式の開発・評価を行い,その有効性を示した. 5.通信品質を考慮に入れたネットワーク制御手法を開発・評価し,その有効性を示した.様々な通信品質指標を用いて経路制御手法の比較評価を行い,通信品質を高めることができる手法の特徴づけを行った. 6.研究成果のまとめを行った.
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