研究分担者 |
神野 健二 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80038025)
島岡 隆行 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80202109)
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20166523)
大嶺 聖 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60248474)
小林 泰三 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10380578)
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研究概要 |
本研究は,無害化処理した廃棄物を活用し,地盤の機能を十分に保持し生態系に配慮した「環境共生型の軟弱地盤改良工法」の開発を目的としている。検討すべき課題として,次のことを明らかにする必要がある。1)無害化処理技術の適用性の把握,2)廃棄物を活用したリサイクル材の化学特性および力学特性の評価,3)環境共生型の軟弱地盤改良技術の開発,4)計量盛土,浅層および深層改良地盤の合理的組合せ技術の確立,5)リサイクル材の活用による環境負荷低減の評価,6)合理的な軟弱地盤改良工法の設計法の構築。本研究により得られた主な結果は以下の通りである。 (1)現地発生土と廃棄物を活用した表層改良地盤材料の適用性安定処理土に廃棄物を活用した吸水性のある材料を混合した混合地盤材料について,各種炭化材または古紙の短繊維と火山灰質粘性土との混合材料を対象に,強度の増加やねばり強さを発揮する表層改良地盤材料の適用性を確認した。また,トラフィカビリティや強度の改善効果は,含水比低減率によって定量的に評価できることを明らかにした。 (2)浅層・深層混合の組合せによる改良地盤の変形・支持力特性の把握軟弱な圧密層を作製することのできる地盤改良用模型実験装置の改良を行い,フローティングタイプの改良地盤の応力・変形特性の評価を行った。また,一次元圧密状態を模擬した改良地盤に対して各種の条件を設定した実験を系統的に行い,改良体の配置,改良率および改良深さの影響を明確にした。 (3)改良地盤の一次元圧密を評価するために,改良体と粘土の剛性および摩擦特性を考慮した沈下モデルを提案した。提案モデルの妥当性を確認するために,剛性の異なる改良体(ゴム)を用いた場合と模型撹拌装置を用いて作製される実際の改良体を用いた場合の一次元圧密模型試験を行った。提案式による計算結果はいずれの実験結果も合理的に評価できることが示された。
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