研究分担者 |
大藪 修義 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60203949)
森崎 友宏 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60280591)
菅野 龍太郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (30270490)
増崎 貴 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80280593)
庄司 主 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00280602)
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研究概要 |
昨年度までに行なわれた原理実証実験で,LIDはダイバータとして有効に機能することが確かめられている.この成果を踏まえ,平成17年度は「LIDの強力な周辺制御能力を用いた閉じ込め改善実験」を精力的に行った.特に,LIDの強力な周辺排気効果と,水素ペレットによる中心燃料供給の組み合わせによる「粒子制御の最適化研究」に大半の実験時間を配分した.その結果,閉じ込め領域内側に粒子の輸送障壁が形成され,密度分布が極端に尖頭化する高性能放電モードの発見に至った.この時,中心部の電子密度は5x10^<20>/m^3,プラズマの圧力は1気圧に達し,両者ともこれまでのLHDにおける最高記録を大きく更新した.輸送障壁の形成により閉じ込め性能自体の改善も確認されており,国際ステラレータスケーリング則(ISS95)からの改善度が20%以上の放電を,再現性よく得ることができた.さらに輸送障壁の形成は過渡的な現象ではなく,ペレットの連続入射により,1秒以上の定常維持が可能であることも実験的に示すことができた. 現在データの解析を進めており,障壁形成時のエネルギー輸送係数および粒子閉じ込め時間等の評価を行なっている.3次元流体コードによるフローの解析も進んでおり,実験では導出困難なアイランドに沿った粒子束分布の情報等,LIDの輸送機構の解明に必要な初期結果が出始めている.また,周辺部における詳細な2次元電子密度分布獲得のために計測器の整備も進めており,本年度は本補助金で購入した部品を使用して,光学検出部の2次元化を行った.こちらも初期データの取得に成功しており,次年度以降チャンネル数の増強を行い,本格的な実験に備える.
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