研究課題/領域番号 |
16206093
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
久保 博孝 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (40354584)
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研究分担者 |
竹永 秀信 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (60354601)
坂本 宜照 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究職 (30354583)
吉田 麻衣子 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 博士研究員 (20391261)
飯尾 俊二 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (90272723)
坂本 隆一 核融合科学研究所, 助手 (10290917)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 核燃焼プラズマ / 自律性 / 制御性 / 燃焼制御 / 核燃焼模擬 / 核融合増倍率 / 燃料密度制御 / ペレット入射装置 |
研究概要 |
本研究課題では、核燃焼プラズマの"自律性"と"制御性"を明らかにし、核融合炉での燃焼制御に関する指針を得ることを目的としている。"自律性"に関しては、非核燃焼プラズマにおいて核燃焼を模擬するために、密度とイオン温度の実時間測定を用いてDT核融合反応係数の温度依存性を考慮した自己加熱模擬用パワーを入射するロジックを開発し、外部加熱模擬パワー一定のもとでの核融合増倍率の密度依存性を調べた。その結果、イオン温度10-20keVでのDT核融合反応係数の温度依存性を仮定した場合に、圧力分布の変化や閉じ込め特性の変化に起因した2乗より強い密度依存性が観測された。このように、これまでの燃焼制御研究の主流であったシミュレーションのみでは予測が難しい圧力分布や閉じ込め特性の変化に起因した核融合増倍率の強い密度依存性を実験的に明らかにした。"制御性"に関しては、DD反応による中性子発生率に比例して自己加熱模擬用パワーを入射するロジックのもとで、外部加熱模擬用パワーによる燃焼制御を行った。ELMyHモード及び内部輸送障壁を有する負磁気シアプラズマにおいて、燃焼制御を行わない場合に観測された中性子発生率と自己加熱模擬用パワーの急激な増加を抑制することに成功した。この時、負磁気シアプラズマの方が外部加熱模擬用パワーの変動が大きく熱輸送特性の急激な変化が伴っているためと考えられる。このことは、内部輸送障壁を有する負磁気シアプラズマでの制御の難しさを表している。工学的な課題に関しても、燃料密度制御のために必要なペレット入射装置の開発を進めた。スクリュー式ペレット生成器を用いて、重水素ペレットの330秒以上の連続生成に成功した。今後は、ITERでの本格的な燃焼制御実験に向けて、"強い自律性""のもとでの"能動的制御性"に関する研究をより体系的に推進することで燃焼制御手法確立への貢献が期待できる。
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