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2005 年度 実績報告書

蛋白質の柔らかいダイナミクスの機能発現

研究課題

研究課題/領域番号 16207008
研究機関名古屋大学

研究代表者

笹井 理生  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30178628)

研究分担者 高野 光則  早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (40313168)
キーワード粗視化シミュレーション / 機能ファネル / 主成分分析 / エネルギーランドスケープ / 分子モーター / アクトミオシン / 1分子計測 / ナノバイオマシン
研究概要

本研究は、計算科学と統計物理学の手法を総合して、大規模構造変形ダイナミクスに関する概念と方法を創出し、「構造」=「機能」から「ダイナミクス」=「機能」という新パラダイムへの転換を先導することを目的とする。フォールディングの研究を通して発展したエネルギーランドスケープ理論の拡張と応用を核にして、数10nm以上の大規模構造、ミリ秒以上の長時間スケールの現象を扱う粗視化シミュレーション法を開発する。とりわけ、論争が続けられている分子モーターの動作機構の解明、アロステリック変形、シグナル伝達、複合体形成機構の解析など具体例を通して、蛋白質とその複合体の機能発現を理解、予測する新手法を開拓しようとする。
17年度は、16年度に開発された粗視化シミュレーション法を活用し、分子モーターの機構解析を進め、アクチン表面とミオシン間の静電相互作用の役割について検討した。さらに、本研究の準備段階で開発している構造予測のための経験的方法を利用して、蛋白質立体構造形成過程のシミュレーションを行った。この方法では、数残基から10残基程度の構造と配列の相関を既知の構造データベースからの経験的サンプリングによって収集し、その統計的傾向を有効ポテンシャルの形で表現してLangevinダイナミクスに基づくシミュレーションを行う。この方法を検討し、数10から100残基程度の蛋白質の構造を再現する能力をテストし、構造予測法として実用に近づけるための改良を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 蛋白質の機能発現と柔らかいダイナミクス2006

    • 著者名/発表者名
      笹井理生
    • 雑誌名

      物性研究 80・5

      ページ: 630-634

  • [雑誌論文] Fluctuating Hydration Structure around Nanometer-Size Hydrophobic Solutes I2005

    • 著者名/発表者名
      T.Hotta, A.Kimura, M.Sasa
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.B 109・39

      ページ: 18600-18608

  • [雑誌論文] Correlation Between Evolutionary Structural Development and Protein Folding.2005

    • 著者名/発表者名
      C.Nagao, T.P.Terada, T.Yomo, M.Sasai
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102・52

      ページ: 18950-18955

  • [雑誌論文] Temperature dependence and counter effect of the correlations of folding rate with chain length and with native topology2005

    • 著者名/発表者名
      H.K.Nakamura, M.Takano
    • 雑誌名

      Phys.Rev.E 71・6

      ページ: 061913

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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