研究課題
エクトドメインシェディングとは、細胞膜蛋白質が細胞表面でプロテアーゼによる切断を受け、その細胞外ドメインが培養液中に放出される現象を言う。本研究の目的は、HB-EGFシェディング機構全容の解明にむけて、シェディングに関る分子群を明らかにし、シェディングの調節機構と生物学的意義の解明を行うことである。この目的のため、以下の実験を行った。HB-EGFを発現した細胞を用いて、siRNA法で切断を促進する遺伝子、抑制する遺伝子、のスクリーニングを行った。具体的には、レトロウィルスベクターにクローニングしたsiRNAライブラリーをHB-EGF発現細胞に感染させて、セレクションマーカーでセレクションの後、切断刺激を加えてもシェディングを起こさない細胞、あるいは反対に切断刺激を加えなくてもシェディングが起こっている細胞をcell sorterもしくはHB-EGF抗体結合磁気ビーズを用いて選別し、得られた細胞から、どの遺伝子が抑制されているかを明らかにし、エクトドメインシェディングに関わる遺伝子の同定を試みた。この結果明らかにエクトドメインシェディングが抑制されたと思われる細胞群を得ることができ、その細胞に含まれるsiRNAの同定を行った。これらの中には、細胞内シグナル伝達に関わる遺伝子、プロテアーゼの輸送や活性化に関わる遺伝子、に対するsiRNAが含まれていた。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
Cell Struct.Funct. (in press.)
Development 132
ページ: 4317-4326
Brit.J.Cancer 92
ページ: 1737-1745
J.Cell Sci. 118
ページ: 2363-2370
Clin.Cancer Res. 11
ページ: 4783-4792
Cell Struct.Funct. 30
ページ: 35-42