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2006 年度 実績報告書

微生物型情報伝達機構・二成分制御系の普遍的体系化

研究課題

研究課題/領域番号 16208009
研究機関名古屋大学

研究代表者

水野 猛  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 教授 (10174038)

研究分担者 山篠 貴史  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助手 (00314005)
キーワード二成分情報伝達 / リン酸リレー / 環境応答 / カビ / 酸化ストレス / 環境応答
研究概要

最近になり、糸状菌(カビ)の全ゲノム配列が病原菌や有用カビの何種類かに関して決定された。その結果、糸状菌においても二成分制御・リン酸リレー情報伝達系関連遺伝子が数多く保存されていることが明らかとなった。そこで、麹カビに近縁のモデルカビであるA.nidlunsに関して、そのゲノムに見いだされる二成分制御系関連遺伝子群に関するバイオインフォーマティクス的解析を行った。その結果、本糸状菌の二成分制御系関連遺伝子群の俯瞰的リストを作成することができた。その結果を、他の糸状菌(アカパンカビなど)を比較したところ、20種類近くのHisキナーゼ遣伝子が広く保存されていることが明らかになった。これは、同じ真核微生物である酵母(1〜3種類)などに比較してはるかに多い数であった。従って、糸状菌では多様な環境応答機構に二成分制御機構が関与していることが示唆された。
しかし、Hisキナーゼの下流で働くリン酸リレ-制御因子の数は4種類と限られていた。そこでまず、これらの下流因子に着目して、遺伝学的なアプローチによりその機能解析を試みた。具体的には、これら遺伝子(SskA, SrrA, SrrB, SrrCと命名)を欠損した変異株を作成し、その生理的表現型を解析した。その結果、SskA, SrrAともに酸化ストレス応答に密接に関わっていることが示唆された。具体的には、SskA, SrrAを欠損した変異株の生育は、培地中に過酸化水素などを添加することによい顕著に阻害された。また、遺伝子発現レベルで解析したとこと、酸化ストレス応答したカタラーゼ遺伝子(CatB)などの発現誘導が著しく損なわれていた。
以上、本年度も本基盤研究の計画に基づいて研究を推進することで以上のような新しい知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The SskA and SrrA response regulators are implicated in oxidative stress response of hyphae and asexual spores in the phosphorelay signaling network of Aspergillus nidulans.2007

    • 著者名/発表者名
      Hagiwara, D., Mizuno.T.(10/10)
    • 雑誌名

      Biosci. Biotechnol. Biochem. 71(印刷中)

  • [雑誌論文] Characterization of NikA histidine kinase implicated in the phosphorelay signal transduction of Aspeergillus nidulans with special reference to fungicide responses.2007

    • 著者名/発表者名
      Hagiwara, D., Mizuno T.(10/10)
    • 雑誌名

      Biosci. Biotechnol. Biochem. 71(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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