研究課題
本研究は、気候条件の異なった複数の小流域を対象に、生産者の多様性や栄養塩量などをコントロールした大規模野外実験を行い、生物多様性と生態系機能との関連のメカニズム解明とともに、長期流域観測のモデルケースを創出しようとしたものである。多雪気候下にある北海道大学・雨竜研究林においては、昨年度に設定した9試験流域において、モニタリングの継続とGISによる流域の空間解析をすすめた。主な観測・解析項目は、1)水分動態観測、2)C・Nを中心とした物質動態観測、3)流域地形と森林・植生状況の解析、4)渓流性低生動物の個体群構造および生息環境とリター分解速度の観測(一次消費者個体群動態関連)、5)赤外線自動カメラによる野生動物の実態把握(二次消費者個体群動態関連)、6)渓流における浮遊砂・土砂移動の観測などである。本年度に予定している森林伐採や表土・ササ根茎除去などの操作実験は、3月末から実施する予定となっている。寡雪気候にある苫小牧研究林では、昨年度に設置した96試験地においてモニタリングの継続とデータ解析を行った。主な観測・解析項目は、1)土壌物質動態、2)森林・植生の変化と生産性、3)一次消費者個体群動態、4)二次消費者個体群動態などである。本年度においては、5)2004年大型台風撹乱に対する植物群集の応答観測、6)人工ギャップ形成による植物群集の応答実験、7)伐採・施肥処理による森林群集の応答実験、8)シカの密度操作による森林群集の応答実験、9)ミミズの密度操作による植物群集の応答実験などを加えた大規模野外実験・観測をすすめている。これらの操作実験や観測と並行して、流域における生物地球化学プロセスのモデル化や、森林伐採や大気沈着などの撹乱が物質循環に及ぼす影響に関するシュミレーションの適用性の検討などにも着手した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (34件) 図書 (5件)
Forest Ecology and Management (in press)
Hydrological Processes (in press)
Phyton (Horn, Austria) 45(in press)
Journal of Vegetation Science (in press)
Oecologia (in press)
日本森林学会北海道支部論文集 54
ページ: 49-51
ページ: 58-60
ページ: 61-63
ページ: 64-66
ページ: 85-86
ページ: 93-95
Ecology and Management in press
Ecological Entomology 30
ページ: 521-531
Forest Ecology and Management 208
ページ: 237-248
Archivfur Hydrobiologie 162
ページ: 465-480
Ecological Research 20
ページ: 271-277
Pedobiologia 49
ページ: 521-528
Ecological Research 20(3)
ページ: 325-331
Phyton (Austria), Special issue : APGC2004 Vol.45
ページ: 133-138
雪氷 67(6)
ページ: 477-491
Proceedings of the 3rd international nitrogen conference (Zhu, Z., Minami, K. and Xing, G.,Eds.) (Science Press USA Inc.)
ページ: 626-630
Annals of Botany 95
ページ: 661-672
Photosynthetica 43
ページ: 223-229
Physiological Plantarum 125
ページ: 64-73
Phyton (Horn, Austria) 45
ページ: 145-152
ページ: 125-131
ページ: 163-168
Restoration of Boreal and Temperate Forests
ページ: 371-381
Journal of Forest Research 9
ページ: 293-298
森林科学 43
ページ: 68-72
Population Ecology 47
ページ: 77-82
Global Biogeochemical Cycles 19
ページ: GB2012,doi:10.1029/2004GB002272
Journal of Agricultural Meteorology 60
ページ: 1025-1028