• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

複合培養系を用いる里山きのこの増殖技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16208015
研究機関信州大学

研究代表者

山田 明義  信州大学, 農学部, 助教授 (10324237)

研究分担者 久我 ゆかり  信州大学, 農学部, 助教授 (30232747)
キーワード食用きのこ / 里山 / バイテク / 菌根菌 / 腐生菌
研究概要

1.マツタケとショウロにおいて,二層培養法を用いて土壌接種源を大量に調製することに成功した.それら接種源を野外の自然土壌条件下でアカマツ実生に接種した結果,ショウロでは外生菌根の形成に成功したが,マツタケでは菌根が確認できなかった.菌種や土壌条件により,本技術が実用的な場合とそうでない場合があることが明らかになった.
2.アミタケ,ショウロ,シモフリシメジ,ホンシメジにおいて,菌根苗を直接野外条件下に大量に植え付けた結果,アミタケ,ショウロ,シモフリシメジでは,菌株によっては十分な菌根の増殖が見られ,菌根苗定着の実用的な技術になりうる事を明らかにした.
3.マツタケ類、イグチ類、チチタケ類を含む39種64菌株について菌根苗をポット培養し多くの苗でガラシ温室下での長期順化に成功し,ポット土壌の温度制御によりミネシメジとスミゾメシメジで子実体発生に成功した.
4.ハルシメジでは,宿主植物であるウメの実生根系にも菌根が形成されることを明らかにした.また,苗木根系に胞子散布することで,菌根を形成させうる事も明らかにした.これにより,ウメ苗木と胞子を用いた実用的な菌根苗作出が可能と考えられた.
5.マツタケのシロに接してアクリルチューブを埋設し,ミニリゾトロンを用いて継続観察した結果,チューブ近傍でのシロの回復は必ずしも速やかではなく,他の菌根菌が散発的に増殖しうることを明らかにした.
6.ミニリゾトロンを用いてクリタケの土壌中での動態を長期継続観察した結果,菌糸束の発達,分枝,分解と再形成といった動的挙動があり,菌糸束が地中での菌糸体拡散において重要な役割を果たしうることを明らかにした.発達した菌糸束の顕微鏡観察により,主に外層と内層からなる二重構造が形成されることが明らかにした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 大型培養容器によるマツタケのシロ様構造を有するマツ菌根苗の生産2007

    • 著者名/発表者名
      小林久泰, 小倉健夫, 倉持眞寿美, 小野瀬究明, 山田明義
    • 雑誌名

      日本きのこ学会誌 15(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 食用菌根性きのこ類培養株の野外移植2007

    • 著者名/発表者名
      山田明義, 吉田 幸太, 佐藤 絵美子, 齋藤 千賀, 河村 史
    • 雑誌名

      日本森林科学会学術講演集 118

      ページ: C18

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 管理施業の異なるアカマツ林における外生菌根バイオマスの比較2007

    • 著者名/発表者名
      岡田慶一, 山田明義
    • 雑誌名

      日本森林科学会学術講演集 118

      ページ: C26

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Sustainable fruit body formations of edible mycorrhizal Tricholoma species for three years in open pot culture with pine seeding hosts2007

    • 著者名/発表者名
      Yamada, A., Kobayashi, H., Ogura, T., Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Mycoscience 47 (2)(印刷中)

  • [雑誌論文] 宿主植物実生の植え付けによる森林土壌からの外生菌根菌の検出2006

    • 著者名/発表者名
      山田明義, 山縣夏紀, 河村史紀, 岡田慶一, 細矢剛, 出川洋介, 福田正樹
    • 雑誌名

      日本菌学会会報 47

      ページ: 25-32

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Three-year analysis of ectomycorrhiza biomass in Pinus densiflora stands using different forest management regimes2006

    • 著者名/発表者名
      Okada, K., Yamda, A.
    • 雑誌名

      International Conference on Mycorrhiza 5

      ページ: 163

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi