研究課題/領域番号 |
16208021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
出村 克彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70091551)
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研究分担者 |
寺澤 実 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50003124)
波多野 隆介 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (40156344)
山本 康貴 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90191452)
吉田 謙太郎 筑波大学, 社会工学系, 講師 (30344097)
佐藤 和夫 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70347756)
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キーワード | 食品安全性 / グリーン購入志向 / 選択型コンジョイント分析 / 日韓比較 / 環境会計勘定 / 農業廃棄物勘定 / Ecological Footprint / Life Cycle Assessment |
研究概要 |
本課題は4グループで分担している。平成16年度は特に2つのグループ課題を集中的に調査・分析をした。 グループAの課題は、「食品選択行動における安全性、グリーン購入志向における日本・韓国間の国際比較分析」である。具体的には、日本と韓国で実施した郵送アンケート調査の回答データに選択型コンジョイント分析を適用した。本研究では、牛乳を分析対象食品として選定している。本研究の目的は、食品選択行動における安全性確保の認証としてのHACCPラベルおよび適切な家畜ふん尿処理対策実施の有無を内容とするエコ・ラベルの経済効果を分析することである。既にデータ収集を完了しており、中間的な結果として、韓国の方が日本よりもHACCPラベルへの経済評価が高い点などが示唆されている。このことは、韓国において、既に日本以上にHACCPラベルが普及していることなどに起因すると考えられる。 グループBの課題は、「環境会計勘定による日本農業の環境評価」である。農業分析用に特定化した環境経済・統合勘定表の作成、農業用廃棄物勘定表の作成、地域における有機質資源リサイクルシステムの環境負荷の定量的評価、環境税導入による環境評価分析を実施した。また、環境と人間活動の総合的評価をEcological Economicsの手法であるEcological Footprintを用いて、中国における生態系の負荷状況の評価を行った。Ecological Footprint手法を適用したマクロ的分析は既にあるが、地域に下りたミクロ的分析は本課題で行ったものが日本では初めてである。 その他に、Life Cycle Assessment手法を用いて、北海道酪農の規模拡大過程における環境負荷発生の定量分析を行った。分析対象は、酪農専業地帯である北海道根室支庁である。分析結果から、北海道根室支庁における酪農経営の飼養頭数増大と高泌乳化は、耕地面積当たりの環境負荷量の増大をもたらしたことが明らかになった。
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