研究課題/領域番号 |
16208023
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
足立 泰久 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (70192466)
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研究分担者 |
藤巻 晴行 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (90323253)
吉野 邦彦 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (60182804)
京藤 敏達 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (80186345)
中谷 清治 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (00250415)
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キーワード | コロイド / フロック / 構造 / 凝集 / 分散 / 高分子電解質 / コロイド担体輸送 / 流動電位 |
研究概要 |
環境に対する人間活動のインパクトが化学的な環境条件によって変化することを念頭に、化学物質の挙動に大きく関わると考えられる、溶解、析出、核形成、吸着、ミセル化などのミクロな物理化学的因子と沈降、レオロジーなどのマクロな水理現象との間の関係を、コロイド現象の素過程である凝集分散現象に則して整理し、解析した。 また、この作業の一環として2006年9月に筑波大学にてサマースクール「土・水・生命環境とコロイド現象06」を行い、研究展開に必要な基盤的要素ついて討議した。これによりコロイド現象と具体的な環境問題との関連を考察する目的から、地層中におけるダイオキシンや重金属の移動に関わる因子、さらにはそれらの影響挙動を対象に、調査と室内実験の解析項目を明らかにした。 尚、本年度に公表した個別的成果を要約すると以下のとおりである。 1.フロックの構造形成と凝集速度の関係の理論式を提出し、ポリスチレンラテックスの凝集速度の計測で実証した。 2.粘土-水系の凝集分散とレオロジーの関係を詳細に解析する目的から開発した粘度計を用いモンモリロナイト水分散系で行なった実験結果について、沈降速度の結果と対比して解析を進め、本手法の有効性を立証すると同時に、凝集状態にあるコロイド懸濁液のレオロジー特性を区分した。 3,流動電位とコロイド安定性の2つの情報を用いて地層中におけるコロイドの輸送をDLVO理論に基づいて解析する手法の有効性を、モデル土壌を用いたカラム実験で示した。 4.流れ場におけるフロック強度についての基本的実測値を取得し、分子間力との整合性を明らかにした。 5.コロイド表面における高分子電解質の挙動とその機能をコロイドの凝集作用に基づいて明らかにした。
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