研究概要 |
1.各種の光質・明期条件下における、植物の花成・茎伸張・光合成・蒸散反応 <光周性>明暗周期を24時間より長くおよび短くした場合の光周性に関する研究を、「抽だい」と開花に重点を置き,対象植物を、ホウレンソウとコチョウランとして、赤,緑,青の光源下でおこなった。その結果,明期が同じでも,光質によって抽だいが異なり,また光質が同じでも明期によって抽だい・開花が異なることが明らかになった. <周期的および非周期的温度変化>連続明期下で、温度を数分から数十時間の範囲で、周期的および非周期的に変化させて、トマト苗の花芽形成、成長、茎伸張、光合成、蒸散、クロローシスなどを計測し,連続明記下でも,変温させることにより,クロローシスを防げることを,トマト実生苗を用いて明らかにした. 2.苗群落内外における水平気流調節による高育苗密度下における高品質苗の生産 毎秒数十cmの水平強制気流を有する閉鎖型植物生産施設での苗生産は、温室での苗生産に比較して、栽植密度を2〜3倍にしても成長抑制が生じず、またコンパクトでがっしりとした草姿の高品質苗を温室の生産期間の30%減に短縮できることを明らかにした。これは、閉鎖型苗生産システムにおける水平気流の総合効果、すなわち、群落内における相対湿度低下(蒸散・養分吸収促進)、CO_2濃度上昇、ガス交換速度増大、植物体のゆれによる葉面PPFと葉温の均一化などの効果だと考えられた。
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