研究課題/領域番号 |
16209019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今中 雄一 京都大学, 医学研究科, 教授 (10256919)
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研究分担者 |
石崎 達郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30246045)
廣瀬 昌博 京都大学, 医学研究科, 助手 (30359806)
関本 美穂 京都大学, 医学研究科, 研究員(科学技術振興)(常勤形態)
徳永 淳也 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (30343370)
林田 賢史 広島大学, 医学部, 助手 (80363050)
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キーワード | 医療の質と安全 / 医療経済 / 医療の原価 / 臨床評価指標 / 医療の効率 / 品質原価 / 診療報酬政策 / 経営品質 |
研究概要 |
(1)診療パフォーマンスの分析:複数領域複数疾患において、診療評価指標として、死亡率、良好アウトカム率、資源投入量として診療報酬、在院日数について、推定モデルを構築した。過去の海外における研究(我が国発のものは見いだし得なかった)と比して、予測力のより良いモデルをより効率的なデータ使用でもって構築し、この新たに考案開発されたモデルを用いて、上記の診療評価指標および資源投入量のリスク調整死亡率を施設毎に算出し、より妥当な施設間比較と関連分析を可能とした。これらをもって、実地臨床の専門家による妥当性、有用性などの評価も行った。 (2)医療の質・安全のためのコストの分析:多施設データで症例群別に医療費医療資源指標を算出し、関連要因の分析や病院間差の分析を行った。部門別原価計算を基盤にした診療科等部門レベルあるいは患者群レベルでの原価分析についても、データでも解析を進めた。また、安全管理・院内感染制御のための組織作り・維持のコストについては国内外の過去の研究においても明らかにされておらず、組織的な医療の質保証・改善活動について、活動の把握及び原価把握のための系統的なフレームワークを構築し、この領域の安全管理のために必要な組織のコストをまず人件費レベルで推計した。 (3)医療機関の経営品質評価、統合的評価など:上記のパフォーマンスとコストを統合的に評価する体系の構築を進めるべく、経営品質、ISOや英国規格の各種マネジメントシステム、国内外の医療機能評価・認定の各評価体系などの諸要素の整理・分析を進展させた。一方、上記(1)〜(3)を通じて、データの質管理についてはデータチェックをシステム化するなどさらなる改善を加え、統計手法も特にリスク調整の領域において発展させ、データベースなどデータマネジメントのシステムについても改良を図った。
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