研究課題
基盤研究(A)
まず躯幹部の3T専用の表在コイルを入手、ファントム実験を行った後、直ちに、健常ボランティアにて躯幹部各臓器毎の至適撮像条件の検討を行った。3T装置の躯幹部適用に関する先行研究は極めて少なく情報が無いため、撮像条件の調整は至難であり試行錯誤を余儀なくされたが、平成17年度には多くの成果が得られるまでに至った。女性骨盤部、上腹部、MRCP、肺、腎臓等において、造影剤使用も念頭においての撮像条件最適化に成功。その後、1.5T装置との画質を比較検討、絶縁padの有用性について検討、MRの適応となりにくい肺においても、従来と異なるシークエンスを用いることにより1.6mm厚の薄層MR画像を得、肺実質の詳細構造を描出、又腎臓のdiffusion tensor imagingの撮像に成功、髄質-皮質の差、SNR ADC,FA値等多種類のパラメーターについて有意差を得た。MR spectroscopyに関しても、膵島移植対象患者での非侵襲的評価を目標としシーケンスの最適化を終了、現在はボランティアと患者群の比較、患者群での治療前後、内分泌的パラメーターとの相関などを検討中。さらに、癌の分化度と相関することが報告されている拡散強調画像(DWI)、およびADC値を3T装置においても得るべくシーケンスを最適化、肝臓DWIによる肝癌分化度評価を行い、移植の対象患者では、摘出臓器と病理との相関を得る等、3T装置における代謝機能評価について検討中。これら研究と並行し、3TMRI躯幹部撮像では時に吸収熱量が上限に近くなり、熱感・不快感も強いがこれらに関する先行調査が無いため、3TMRCPにおいての症状とSAR、撮像時間、シーケンス毎の相関について検討。以上すべての研究成果を国内、国際学会にてすでに発表、短い研究期間にもかかわらず上記成果の多くを英文誌に投稿中、印刷中である。
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Radiology 238(2)
ページ: 668-678
Radiation Medicine 24(2)
ページ: 85-90
AJNR (in press)
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