研究課題/領域番号 |
16209040
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 雅夫 九州大学, 大学院・医学研究科院, 教授 (30163570)
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研究分担者 |
水元 一博 九州大学, 大学病院, 准教授 (90253418)
永井 英司 九州大学, 大学病院, 講師 (30264021)
中村 敏一 大阪大学, 医学系研究, 教授 (00049397)
松本 邦夫 大阪大学, 医学系研究, 准教授 (90201780)
小名 俊博 九州大学, 農学研究院, 准教授 (10346835)
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キーワード | 膵癌 / 遺伝子治療 / NK4 |
研究概要 |
HGFアンタゴニストとして独自に開発したNK4を用いて、難治癌である膵癌の遺伝子治療を確立するために前臨床試験を実施した。 (1)平成18年度までに抗癌剤(gemcitabine)とアデノNK4併用療法の治療効果をin vitroとin vivoで評価し、臨床実施へ向けてより治療効果の高い投与方法を報告しており、(Ogura, et. al.Cancer Gene Therapy,2006)、平成19年度は、その併用効果に相乗効果があることを分子生物学的な手法により裏付け、とくにアデノNK4の感染効率がgemcitabine投与後に増加することが明らかになった。また、in vitroだけでなくin vivoにおいてもそのNK4発現増強作用がgemcitabineにあることが確認された。(現在論文投稿中) (2)平成18年度までにin vitro実験において、膵癌細胞に放射線を照射すると、アデノNK4の遺伝子導入効率が増加し、CMVpromotor活性を増強されること、その結果、放射線照射とアデノNK4併用療法が膵癌治療に有効であることを報告したが、平成19年度には、in vivoにおけるマウス皮下腫瘍モデルにおいても放射線により同様の遺伝子導入効率の増強を認め、これらの結果を論文にまとめて発表した。(Egami, et. al.Clinical CancerResearch、2008) (3)平成18年度までにh-tert prolnotorを持ち腫瘍特異的制限増殖型アデノウイルスを新たに作成し、Gemcitabineにはtert発現促進作用があること、両者の併用療法が有効であることがin vitro実験で示唆していたが、平成19年度にはin vivoのマウス皮下腫瘍モデルにおいてもウイルズ感染効率の増強、殺細胞効果の増強などとgelncitabineとウイルス治療による併用治療のあきらかな相乗効果を確認した。(現在、論文投稿中)
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