研究課題/領域番号 |
16209041
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
谷川 允彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00111956)
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研究分担者 |
滝内 比呂也 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40278528)
久保田 哲朗 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00118944)
中尾 昭公 名古屋大学, 医学部, 教授 (70167542)
平川 弘聖 大阪市立大学, 医学部, 教授 (40188652)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
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キーワード | 日本がん臨床研究推進機構 / 胃癌術後補助化学療法 / 根治度B / 病期IIIA / B / TS-1 / JCOG / NSAS-GC / ACTS-GC |
研究概要 |
二つの臨床試験機構において多施設共同研究が行われるべく、分担研究者とともに審議検討してきた。一つは日本がん臨床研究推進機構(JACCRO)において、GC-04試験を開始した。病期IIIA/B胃癌を対象に根治度B手術を行い、全例に対してフッ化ピリミジン系抗癌剤TS-1を術後1年間施行する。術後3年までの無再発生存率をPrimary endpoint、全生存率をSecondary endpointとし、5FUに対するin vitro ResponderはNon-responderよりも良好な生存予後を示すことを証明する臨床第二相試験である。平成17年12月より症例登録を開始したが、予定登録数を大幅に下回った為、対象に病期IIを追加するプロトコール改訂を行なって対応している。一方はJapan Clinical Oncology Group (JCOG)の胃外科グループで企画中の第三相臨床試験である。NSAS-GC (National Surgical Adjuvant Study of Gastric Cancer)の中間解析結果を受けて、種々の検討をもとに第三相試験の開始を企画していたが、2007年7月ASCO-GI Meetingで公開されたACTS-GC (Adjuvant Chemotherapy with TS-1 for Gastric Cancer)が状況を一変させた。すなわち、根治A,B手術を受けたStage II, IIIA, IIIBを1034例を対象として行なわれた登録終了1年後の中間解析結果は胃癌術後補助化学療法としてのTS-1投与は安全にして有効であり、Stage II、III胃癌手術後の標準治療になると結論した。これの影響は大きく、次の試験デザインとして手術単独群ではなく術後TS-1補助療法をコントロール群にした試験治療レジメの決定を急ぐ状況となっている。その第三相試験の中で、感受性試験の有用性を検証するデザインを決定すべく検討中であり、平成19年度内の試験開始を予定している。
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