研究概要 |
以下の骨髄間葉系幹細胞(MSC)を使用した研究を行い,研究成果をあげている. 1.MSCを磁気標識する方法についての研究 MRI造影剤として臨床で使用されているFerumoxides((Fe_2O_3)m(FeO)n)をMSCの培養液中に添加し,一晩培養することにより磁気標識したMSCを作成することが可能であることを確認した. 2.外磁場発生装置を使用して磁気標識したMSCを誘導するin vitro実験 我々が開発した外磁場発生装置(単ポール型電磁石:TM-SP1210SC-014型)が発生する磁場の作用下で,リン酸緩衝液を満たしたフラスコ内に磁気標識したMSCを注入し,磁力の方向に誘導できることを確認した.この研究成果は4^<th> Congress of Asia-Pacific Knee Societyにて発表した. 3.家兎の膝関節内で磁気標識したヒトMSCを誘導するin vivo実験 家兎の膝蓋骨に骨軟骨欠損を作成し,単ポール型電磁石(TM-SP1210SC-014型)を使用して関節外から膝蓋骨の方向に磁場を作用させた状態で,関節内に磁気標識したヒトMSCを注入した後,外磁場を4時間照射することにより,骨軟骨欠損部に磁気標識したMSCを集積させることが可能であることを確認した.このことから磁気標識したMSCの磁場を使った誘導は,関節内でも可能であることが示唆された.この研究成果は4^<th> Congress of Asia-Pacific Knee Societyにて発表した. 4.ラットの脊髄腔内で磁気標識したラットMscを誘導するin vivo実験 ラットの背部に磁性体を設置し,脊髄腔内に磁気標識したMSCを注入したところ,目的とした脊髄レベルに磁気標識したMSCを集積することが可能であった,この研究成果はThe 53rd Annual meeting of the Orthopaedic Research Society,第21回日本整形外科学会基礎学術集会で発表し,Neuroreportに投稿し受理された.
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