研究課題
基盤研究(A)
シュウ酸は尿毒症物質であり、臓器や血管にシュウ酸カルシウムとして沈着するため、透析患者のモニターが必須である。測定が困難で、十分な研究がなされていない。腎不全患者で全身にシュウ酸結晶が沈着する場合、原発性か続発性オキサローシスかの鑑別のために、血清シュウ酸とグリコール酸の測定法を確立した。腎不全での高シュウ酸血症、その予防、その組織沈着に関して検討している。1 腎不全患者の血中シュウ酸をキャピラリー電気泳動で初めて測定し、約5年が経過する。約452名の腎不全患者を対象とし、血清中のシュウ酸前駆物質との関係を検討した。血清シュウ酸とアスコルビン酸とは関連性が強く、ビタミンC投与患者で高シュウ酸血症が多かった。エリスロポエチン抵抗性の腎性貧血の際にビタミンC投与により、鉄の利用度が増し、貧血が改善する。ビタミンCにより、エリスロポエチン投与量を減少させうることを示した。しかし、最適の投与量と方法を決定するに至っていない。組織の石灰化に関しては、リン酸カルシウムの沈着の際の、リンとカルシウム積と同様に、血中飽和度をその組織沈着の指標として検討した。その飽和度と血清シュウ酸濃度とは関連しており、シュウ酸濃度が100μM以上であると不安定過飽和状態となり、シュウ酸カルシウム沈着の可能性が高まる。種々の臓器(血管、腎、骨髄など)のシュウ酸カルシウムの濃度はこれからの研究課題である。副甲状腺機能亢進症症例における腎性骨症に関して、経時的な組織の変化を報告している。副甲状腺全摘前後の骨代謝パラメータとシュウ酸とは有意な相関は見られていない。2 キャピラリー電気泳動に質量分析器を装着して、シュウ酸関連物質を測定し始めているが、測定感度を10倍以上上げるレベルにまだ到達していないが、グリオキシル酸はかなり良好に測定でき、これからのメタボローム解析研究に期待が持てる。
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