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2005 年度 実績報告書

患者自己の間葉系幹細胞を用いた顎骨再生医療のシステム構築と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 16209057
研究機関九州歯科大学

研究代表者

細川 隆司  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)

研究分担者 小城 辰郎  九州歯科大学, 歯学部, 講師 (80153542)
波多野 圭紀  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10326465)
安藤 浩伸  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40285466)
正木 千尋  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (60397940)
キーワード再生医療 / 骨再生 / 歯科用インプラント / 間葉系細胞
研究概要

我々は本研究課題において,昨年度に引き続き,ヒト間葉系幹細胞の分離培養の方法論について検討を加えると共に、MSC(間葉系幹細胞)が骨芽細胞に分化し再生した顎骨においては、術後吸収のコントロールが重要であると考えられたため、本年度は間葉系幹細胞から分化した骨芽細胞に対する骨形成促進薬剤として,β-ガラクトシドに親和性を持ち、一次配列上に保存された領域をもつレクチンファミリーに分類されるガレクチン9に着目し,その効果について検討した.さらに、患者のQOLを測定し,再生治療の満足度を検討する方法論についても開発を開始し、OHIP-49の短縮版であるOHIP-16JPを用いることを試み再現性や妥当性について検討を行った。それらの結果は次の通りであった。
(1)ガレクチン9の濃度依存性にヒト骨芽細胞の増殖率は増加した.また,ガレクチン9は濃度依存性にヒト骨芽細胞のALPとオステオカルシンのタンパクレベルでの増加および遺伝子発現を促し,石灰化を誘導した.また,RANKLとM-CSF存在下で,PBMC由来のTRAP陽性多核細胞数はガレクチン9の濃度依存性に減少し,また単球のアポトーシスはガレクチン9の濃度依存性に誘導された.以上の結果よりガレクチン9は骨形成には促進的,骨吸収には抑制的に作用することが示唆された.
(2)OHIP-16JPを用いた調査対象者のうち欠損値のなかった38名(男性16名,女性22名,平均年齢は59.6±14.5歳)について,内的整合性および妥当性の検証を,12名について再検査法により再現性の検討を行った.領域ごとのCronbachのα係数は機能的な問題:0.52痛み:0.22不快感:0.88身体的な困りごと:0.85心理的な困りごと:0.82ハンディキャップ:0.82であった.再現性指標において不快感の項目はやや低い値を示したものの,全体として再現性は良好であった.以上から,OHIP-JP16は十分な信頼性,妥当性,再現性を示す指標として再生歯学領域での活用可能性が示唆された.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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