| 研究分担者 |
小城 辰郎 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (80153542)
波多野 圭紀 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10326465)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (60397940)
寺田 征彦 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40433403)
村上 繁樹 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (30094775)
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| 研究概要 |
当課題のテーマである再生医療の最先端技術である問葉系幹細胞を分離培養する技術を用いて,顎骨における広範囲の骨欠損を修復する再生医療のシステムを構築するにあたり、様々な問題点を解決すべく研究の範囲が広がりつつある。その結果として、本年度得られた研究成果の中で主なものを下記に述べる。
(1)間葉系幹細胞を用いた顎骨再生治療の評価方法について検討を行った,患者のQOLを測定し,治療の満足度を検討する方法論についてOHIP-49の短縮版であるOHIP-16JPを用いることを考え、大規模調査(1600人)を実施し、横断的検討を行った.その結果、高い信頼性と妥当性が確認された。
(2)再生した顎骨に対する術後吸収のコントロールが重要である.このことについて,リウマチなどの骨破壊病変における破骨細胞分化の担い手であるMCSFに着目し,そのアンタゴニストを用いた骨吸収抑制治療の可否について引き続き検討した。また、間葉系幹細胞から分化した骨芽細胞に対する骨形成促進薬剤として,β-ガラクトシドに親和性を持ち、一次配列上に保存された領域をもつレクチンファミリーに分類されるガレクチン9の効果について検討した結果、骨形成を促進し、骨吸収を抑制する効果が確認された。さらに、このガレクチン9の機能は、細胞膜におけるLipid-raftを介したものであることがあきらかになった。
(3)再生した顎骨が、その形態・機能を維持するためには、咬合悪習癖などの口腔再建治療のリスクファクターを診断し、コントロールしていかねばならない。その手段として、唾液中ストレス指標タンパクであるクロモグラニンAに着目し、この指標タンパクがブラキシズムなどの咬合悪習癖を診断できるかどうか、検討した。その結果、ブラキシズムを持つ患者は、健常者よりクロモグラニンAの値が低いという結果になった。
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