研究課題/領域番号 |
16251008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
須藤 健一 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (10110082)
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研究分担者 |
林 勲男 国立民俗学博物館, 民族社会研究部門, 助教授 (80270495)
関根 久雄 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (60283462)
橋本 和也 京都文教大学, 人間学部, 教授 (90237933)
柄木田 康之 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (80204650)
山本 真鳥 法政大学, 経済学部, 教授 (20174815)
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キーワード | 太平洋芸術祭 / 地方政治・選挙 / 女性の所得創生 / 民主化と人権擁護 / 伝統文化の観光資源化 / 社会復興と国際NGO / 多民族国家と民族問題 / 環境保全と観光開発 |
研究概要 |
平成16年度の調査研究は、ミクロネシア地域で3名、ポリネシア地域で4名、メラネシア地域で3名がそれぞれ調査を行い、地球規模の動きと各地域住民の対応について情報を収集し、下記のような新しい知見を得た。 1.ミクロネシア地域 須藤は、第9回太平洋芸術祭に参加した27の国と地域がパフォーマンス、彫刻・絵画、織物・陶芸などの交流を通して自文化を相対化し、新たな文化を創出していることを、柄木田は、ミクロネシア連邦国の議会、州知事・議会の選挙に地域差が反映されていることを、風間は、キリバス共和国において国家の施策と地域住民の意見との討議・合意形成の場である集会所機能の都市部と離島部の差異を明確にした。 2.ポリネシア地域 山本は、女性の所得創生の国際的動きがサモア社会で女性の儀礼財の製作を労働の対価とみなす傾向が生まれたこと、倉田はサモアの保健政策と民間セクターの発展状況を、須藤はトンガの民主化運動が国連の人権擁護の理念を取り入れて国民の基本的人権問題として展開していることを、吉岡は、フランス領ポリネシアにおける観光産業化の動きのなかで伝統文化の資源開発が未発達である点を明らかにした。 3.メラネシア地域 関根は、民族紛争後のソロモン社会で農業開発などを社会復興の一環として行う、国際NGOと地域住民、州知事、援助国関係者などのステイクホルダーとの関係性を円滑にする提言を、橋本は、フィジー社会の土地権や社会・政治的地位についてのインド系住民の主張とそれに対する研究者や政治家の考えや情報を収集し新たな問題の解消に向けての方向性を、林は、パプアニューギニアで活火山を観光資源として開発し、商品化するための方策を提示した。
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