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2007 年度 実績報告書

ペルー北高地先史時代の金山開発と文化変化

研究課題

研究課題/領域番号 16251011
研究機関東海大学

研究代表者

松本 亮三  東海大学, 文学部, 教授 (20114655)

研究分担者 横画 玲子  東海大学, 文学部, 教授 (50287041)
内田 晴久  東海大学, 教養学部, 教授 (50232856)
キーワード鉱山開発 / 先史学 / 中央アンデス / カイェホン・デ・ワイラス / 地域間関係 / 中期ホライズン / ケウシュ / チュルパ
研究概要

交付申請書においては、1、平成18年度に発掘調査を実したケウシュ遺跡の発掘を継続すること、2、遺物等の整理・分析を行うことを計画していたが、1、の発掘調査については、現地参加者との調整が難航したことなどから、今次は断念し、むしろ、これまで大量に出土している土器等の遺物を完全に整理・分析することが必要と考え、その作業に専念することとした。年度当初から、ペルーのルセニダ・カリオンに特に土器の整理と図化作業を委託し、本隊は、平成20年2月14日より同年3月16日までを調査出張期間として、ペルー、アンカシュ県ユンがイで、各種遺物の実測・図化・分析作業に徒事した。その結果、ケウシュ遺跡は、海抜3500mのペルー北高地にあるにもかかわらず、大半の出土土器は、ペルーの編年でいう中期ホライズン(紀元後600-900年)以降の北部海岸地域の土器であることが明らかになり、北部海岸の集団が、おそらく金属原料の採鉱のために高地に進出していたことが、かなりの確度をもって推定されることとなった。そのため、同期間中に、同じ様式のチュルパ(神殿=墓)をもつ、近隣のイチック・ウィルカワイン遺跡の発掘者と数度会合をもち、イチック・ウィルカワインでも同様の傾向が見られることを確認した。すなわち、ケウシュ遺跡のみならず、地域一帯が北部海岸地域との繋がりが濃密であったことが分かった次第である。
今回は継続発掘ができなかったが、ケウシュ遺跡については、さらに発掘調査が必要であることを確認した。地元文化庁支所からの継続調査の要望も高いため、改めて科学研究費補助金等を申請して調査を継続したい。なお、国外持ち出し遺物については、許可が遅くなるため、今後その研究を行って成果を明らかにしたい。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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