研究課題
基盤研究(A)
(1)災害後の復旧・復興プロセス、(2)将来の災害リスクの軽減化を図るプロセス、の二つに整理して示す。(1)牧と佐藤は、インドネシア・フローレス島で1992年の津波被災地の復興過程と、バジャウ族とブギス族の居住地分布と居住様式に関する調査を実施し、バジャウ族の移動の実態を明らかとした。林はパプアニューギニアで、アイタペ津波とラバウル火山噴火の被災地調査を行い、前者では住民の自主的な道路建設の実態と、後者では火山の観光資源化の動きを把握した。村上はトルコ共和国イズミット市その他で、マルマラ地震被災地における児童保護を中心とした社会福祉サービスと復興支援のNGO活動について調査した。前者に関しては、社会福祉局による災害遺児対策が、親族による遺児引き取りによって、ほとんど利用されなかった実態と、後者については、法的支援を受けられない借家住民が、協同組合方式による住宅再建のための運動を展開している実態を把握した。三尾は2001年のグジャラート地震被災地の復興に関して、州都アーメダバードその他で調査を実施し、翌年に発生したヒンドゥー教徒とムスリム間の騒擾と虐殺への社会科学者の強い関心に比べ、地震災害に関しての社会的・学問的関心の低さが顕著であることが明らかとなり、インド経済の一翼を担うアーメダバードの防災を考える上でも重要課題であることが明らかとなった。なおグジャラート地震災害については、金谷(研究協力者)によるブジ市の染色工房で働く女性に焦点を当てた調査によって補完された。高田は、バングラデシュのダッカで調査を実施し、洪水災害の一因として土砂不法採取が問題となっていることを明らかとした。(2)玉置と田中は、フィリピンのマリキナ市で、EqTAPによる地震防災プロジェクトの成果を住民レベルに浸透させるための検討を市担当者と行うと同時に、住民への災害体験に関するインタビューを実施した。
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すべて 雑誌論文 (10件)
性と文化(加藤博編)
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映画で学ぶ国際政治(三上貴則編) (刊行予定)(未定)