研究課題
基盤研究(A)
ウミガメ類(オサガメ、アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、ヒメウミガメ、ケンプヒメウミガメ、ヒラタウミガメ等)の分布は亜熱帯から熱帯域を中心に世界中にひろがり、大規模な摂餌・産卵回遊を行っている。これらウミガメ類全種で生息頭数が減少していると考えられている。アセアン諸国海域においてもその例外ではない。ウミガメ類の生息数の減少は、地球規模での海洋環境の変動などの自然要因に加えて、リゾート開発等に伴う砂浜の減少や灯火による産卵場の減少並びに漁業による混獲など人為的な要因も大きいと考えられている。平成16年度の研究では、まず、タイ湾側においてアオウミガメ幼体の回遊経路を把握するために、小型のアルゴス送信機を用いて追跡を行った。また、現在、アンダマン海側においてアオウミガメ成体にアルゴス送信機を装着し、追跡中である。タイマイについては同種が分布生息している石垣島において、その幼体の追跡を超音波発信器を用いて行うとともに、加速度データロガーを用いて摂餌行動の特徴把握を水槽内で実施した。今年度の成果および次年度以降の研究計画を議論するために、2004年12月にバンコクにおいて国際研究集会を開催した。
すべて 2004
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システム農学会 20・2
ページ: 138-145