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2004 年度 実績報告書

アラル海の縮小に伴う附近住民の健康被害調査-ウラニウムを中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 16256003
研究種目

基盤研究(A)

研究機関順天堂大学

研究代表者

千葉 百子  順天堂大学, 医学部, 助教授 (80095819)

研究分担者 篠原 厚子  順天堂大学, 医学部, 講師 (90157850)
金子 一成  順天堂大学, 医学部, 助教授 (00214453)
稲葉 裕  順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
佐々木 敏  (独)国立健康栄養研究所, グループリーダー (70275121)
下田 妙子  九州女子大学, 家政学部, 教授 (20106280)
キーワード環境破壊 / ウラニウム / 貧血 / 飲料水 / アラル海 / カザフスタン / 腎臓機能 / 学童
研究概要

1.研究目的:20世紀最大の環境破壊といわれるアラル海の縮小に関連して、付近住民が健康被害を訴えている。その原因を究明することを目的とした。原因が解明できれば対策が講じられる。
2.方法:申請者らはアラル海東側、カザフスタン国、クジルオルダ州の一番西側に位置するカザリンスク郡を調査対象地域とした。必要に応じて、カザリンスク郡の一番東側、ジャナコルガン郡を対照地域とした。両郡は約500km離れている。被験者は学童とし、6歳から15歳の男女を無作為抽出した。
3.調査:2004年夏(8月末〜9月初旬)と2005年冬(2月)に日本から延べ16名が現地へ行き調査にあたった。身長、体重を計測し、血液と尿を採取した。貧血検査のみを採取直後に行い、その他、血液と尿の一般臨床検査項目と元素濃度の測定は日本で行った(冬季の試料は現在分析中である)。各家庭の飲料水を持参してもらい、細菌学的検査はその日の内に、元素濃度は日本で分析した。検査日に学童の親(主に母親)に同行を願い、聞き取り調査で、経済状況、健康状態、食事摂取状況を調べた。
4.結果(現在、分析中、解析中であるが)
(1)飲料水:ナトリウム濃度が著しく高いものが多数あった。ウランが検出されたものがあり、中には10ppbを超えるものが数検体あった。細菌数は冬季はWHO基準を満たしているが、夏季は基準を超えているものも散見された。
(2)環境中放射能:非常に高いと思われる場所はなかった。
(2)ウランの生体影響として腎臓の機能を指標とした。カルシウム、ナトリウム、β-2ミクログロブリン,NAG(N-アセチルβ-D-グルコサミダーゼの排泄量が多い被験者が見られるが、他のパラメータとの関連は検討中である。
(3)貧血検査の結果は軽度、中等度の貧血はかなり観られたが、重症例はほとんどなかった。
血液と尿の検査結果と環境、栄養などとの関係を検討する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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