研究概要 |
本研究の目的は,時間計算量の高い医用処理をインターネットあるいはグリッドを介して高速処理することにより,医療機関での診断などの質を向上させることである.そのために,平成16年度は次の研究を進めている. 1)時間計算量の高い医用処理を,PCクラスタを用いた並列処理により高速化する ・容積変化のある肺野を対象とする非剛体3次元CT画像位置合わせをPCクラスタにより実装した.この高速化により,呼気吸気のときの肺の体積変化比較に基礎をおく診断方法の研究が加速される. 2)時間計算量の高い医用処理を,GPUを用いて高速化する ・剛体2次元/3次元画像の位置合わせをGPUを用いて実装し,CPUによる実装よ20〜100倍高速処理できることを実際に確認した ・GPUの内部プロセッサの負荷分散をさせることによりGPU計算を高速化する一般的方法を考案した ・非描画処理のGPUによる実装の可能性を実験した ・3次元画像の時系列データを実時間でボリュームレンダリングするための,3次元画像データの圧縮方法を考案した 3)1)の並列処理をインターネットを介してアクセスする 4)2)をグリッド上で並列実行する GPU装備のPCからなるPC集合体で,GPUを用いるタスクをグリッド的に処理させるための,PC集合体の遊休状態情報を収集する方法を検討した
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