研究課題/領域番号 |
16300018
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 孝三 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10273731)
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研究分担者 |
戸出 英樹 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20243181)
正城 敏博 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (30294036)
木下 和彦 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (40304018)
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キーワード | マルチメディアネットワーク / 分散協調技術 / 信頼性 / 情報ネットワーク / 光ネットワーク / エージェント技術 / ホロニックネットワーク / GMPLS |
研究概要 |
近年、光通信技術の発展によるバックボーンネットワークの大容量化と、ADSLやFTTHの普及によるアクセスネットワークの高速化に伴い、インターネット上で動画像や音声などを含めたマルチメディアアプリケーションが提供されつつあるが、今後更なる利用拡大のためには、通信品質の安定的保証が必須条件である。特に最近では対故障性に対する要求が高まっている。そこで、障害や輻輳の状況をノードから定期的に収集されるパケット転送統計を元に遺伝的アルゴリズムをベースとした提案手法により推定し、その推定結果から光パケット交換網の経路を定期的に更新することにより、グローバルな負荷分散と障害に対する耐性を有する波長・経路設計手法を確立し、その有効性を実証した。 また、現在のIPネットワークでは、ベストエフォート型の通信のみがサポートされており、かつ、制御用のパケットとアプリケーション用のパケットが同一のネットワーク上を流れることから、高度な制御を行うことができない。そこで申請者らは、これらを論理的に分割しつつ、マルチエージェント技術を用いた網制御を行うホロニックネットワークを、次世代ネットワークアーキテクチャとして提唱している。平成19年度においては、IPネットワーク上でのルーチングを隠蔽してQoS(Quality of Service)に応じた経路制御を行う枠組みが注目されているオーバレイネットワークに対して、その制御プラットフォームにエージェントシステムを導入し、モバイルエージェント相互の協調によって柔軟かつ効率的な網制御を行う方式として、エージェント間通信プロトコルと各ノードでの負荷に応じた実行制御方式を確立した。 最後に、4年間の成果を統合し、研究目的である高信頼マルチメディア情報ネットワークの総合評価を行い、その有効性を示した。
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