研究概要 |
本年度は,(1)Webコンテンツと映像コンテンツを融合するためのメディア統合フレームワーク,(2)大規模Webアーカイブのための情報検索(Webアーカイブ検索エンジン),(3)映像アーカイブのための編集支援システムについて研究開発を行った. (1)Webコンテンツと映像コンテンツのメタデータ比較により,相互に関連付けを行う箇所を自動的に検出する適合箇所検出方式を開発した.具体的には,映像のシーン順序により映像コンテンツの評価を抽出し,適合するWebコンテンツ(Blog記事)を検索することでWebコンテンツと映像コンテンツを関連付けながら視聴・閲覧できる環境を実現した.また,統合されたコンテンツを視聴するための環境として,評価情報を基にコンテンツを検索し提示するシステムを開発した. (2)大規模Webアーカイブのための情報検索のために,過去のWebコンテンツを網羅的に蓄積しているWebアーカイブに対して,Webサイトのトピックの変遷をトレースし,用語(キーワード)の時間的変化を検出することで,コンテンツの時間的変遷を抽出するための変動検出方式を開発した.また,Webアーカイブに蓄積されている過去のWebコンテンツと現在のWebコンテンツ間に,閲覧ユーザのためにコンテンツ理解の補助を行うためにコンテンツ間の補間情報を抽出し,ユーザに提示するシステムを開発した. (3)大規模映像アーカイブにおいて,素材ビデオを視聴する行為からユーザの意図を抽出し,素材映像の編集のための支援作業に反映する方式を提案した.本研究では,映像に付与された視聴時のユーザの意図をビデオ映像とともに格納し,他のユーザが新たに視聴をした場合にも視聴を支援する機構を開発した.また,提案する方式に基づくプロトタイプシステムの実装と評価を行い,映像アーカイブのための編集支援システムに実現可能性について検討を行った.
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