研究課題
基盤研究(B)
本研究課題は、テキストマイニングによる動向分析手法の開発、人工市場シミュレーションソフトウェアの開発、実データによるシステム評価の3つの研究要素により構成されている。今年度は各研究要素について下記の研究実績が得られた。(1)テキストマイニングによる動向分析手法の開発14年間分(1990年〜2003年)の経済新聞記事テキストデータを用いて、エネルギーサービス事業の市場動向を分析するための統計手法のテストを行った。具体的には関連用語のカテゴリ分類、各単語やカテゴリの頻度分析及び共起関係の分類を行った。この予備的分析で明らかになった、入力データの種類と分析手法を用いて、市場動向分析のためのテキストマイニングに関して分析アルゴリズムの基本設計を行った。(2)人工市場シミュレーションソフトウェアの開発エネルギーサービス市場分析の実績のある日立製作所の研究者と共同で人工市場に参加する各エージェントのタイプ分けとそれらの行動ルールの基本設計を行った。この設計と前述の経済新聞記事の統計分析結果を基に、オンライン上の経済ニュースサイトから関連テキストデータを取り込み、関連カテゴリの頻度や共起関係を分析して、人工市場シミュレーションソフトウェアの入力データを自動的に作成するソフトウェアモジュールをJava言語で作成した。また、人工市場シミュレーションによる市場分析の基礎理論や基本設計についていくつかの論文を学術雑誌上や書籍上で発表した。(3)実データによるシステム評価エネルギーサービス事業への取り組みの実績がある日立製作所の研究者とシステムの実用化イメージに向けて話し合いを行い、システム評価のために必要なデータの種類の選別と評価手法の決定に向けて検討を行った。
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Information Sciences Volume 170, Issue 1
ページ: 35-63
計測と制御 43巻12号
ページ: 950-955
シミュレーション 23巻3号
ページ: 183-190