研究概要 |
研究開発は、センサの開発・評価と、センサ制御及び局所情報処理用の触覚チップ(LSI)の開発、および視・触覚チップでの情報処理方式の開発から構成される。 (1)センサの開発・評価:本年度開発したセンサは薄型シート状でロボットハンド等に取付,指の接触位置及びその力を計測する。センサは感圧素材と導電性フィルムから構成する。研究ではセンサのモデル化とパラメータ設計を行った。この場合,センサ出力値の十分な精度とS/N比を確保するように設計する必要がある。このために,まずセンサのモデル化を行いシミュレータを開発した.そしてシミュレーション用いて抵抗膜の設計をおこなった。また実際にロボットハンドに装着し把持動作を行わせその有効性を検証した。 (2)触覚LSIの開発:ロボット全身等を被覆した場合に問題となる多数のセンサからの配線処理の解決と、局所的情報処理の実行のため、触覚情報処理チップを開発する。本年度は、センサ制御回路の設計として、確実に動作する単純なアナログ回路を多数組み合わせることで機能する回路を構築するためのアナログ回路シミュレーションと設計、及び基本となるアナログ回路の試作・改良を行った。また新たなセンシング方式として抵抗回路網による接触位置及びその力を計測する方式を考案し,検討を行った。 (3)視触覚チップでの情報処理方式の開発:視・触覚チップのデータ様式・インターフェースを同一とすることにより、視・触覚センサからの情報データを統一的に処理可能な環境の構築を行う。本年度は、触覚センサチップの試作を触覚チップのデータ出力をあわせるため、設計・検討を行った。
|