研究課題
基盤研究(B)
本課題では、免疫系を模倣したセンサエージェントシステムの構築を目指して、三つのテーマに分けて研究を実施している。各テーマに対して下記の研究成果等が得られた。1.テーマ1(自己獲得):ユニット(エージェント)間の相互評価によってネットワーク内の正常・異常ユニットを判定する診断モデルに対して、ユニット間の正常時の関係(つまり自己情報)を自動的に抽出するために、回帰直線により多数の関係候補を求めた後、免疫系を参考にした選択機構により候補を絞り込むことを行った。複数センサの時系列データに適用した結果、正常を異常と診断する場合があり、いくつかの改善点が明らかになった。2.テーマ2(修復):汚染を含むネットワークにおいてユニット間の相互コピーにより全ユニットを修復しうるかという問題を扱う。このとき汚染ユニットによるコピーが汚染を広げてしまう可能性をもつ「諸刃の剣」の問題も考慮する。モデル化のレベルが異なる以下の三つの修復モデルに対して、いかなる場合に修復すべきかを調べた。(1)修復確率等を確率セルオートマトンによって表した単純な修復モデル(2)ユニットの正常・異常を信用度によって判定しながら修復するモデル(3)修復時の消費リソースも考慮した空間型囚人のジレンマを用いた戦略的修復モデル各モデルで臨界現象が現れること、提案モデルがより多くの汚染ユニットを修復できること、環境変化に応じてユニットが適応的に戦略を選択すること等を確認した。これらの成果は国際会議KES2005にて発表予定である。3.テーマ3(応用):提案システムを構築する際の負担軽減のために、免疫型エージェントに基づくセンサネットワークの設計・開発・実装を支援するシステム:TING(Toyohashi Immune Net Generator)とモバイルエージェントシミュレータを開発した。
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Artificial Life and Robotics (発表予定)
Artificial Life and Robotics 8・2
ページ: 163-167
計測自動制御学会論文集 40・7
ページ: 729-738
Knowledge-Based Intelligent Information and Engineering Systems, LNAI 3214
ページ: 534-540
ページ: 504-510
Artificial Life and Robotics 7・4
ページ: 185-188