研究課題
基盤研究(B)
文部科学省科学研究費補助金(科研費)は古くから基礎研究の下支え、底上げの役目を果たしてきたと言われている。現在では,科研費以外にも多くの競争的資金が配分されているものの、研究費総額では,科研費が約半額を占めている。これら基礎的資金と、実用化された革新的技術や成功を収めた画期的研究等との関係を明らかにし、資金配分の重点化が、今後の科学技術の発展にとって真に有効な手段であるのかどうかを定量的、実証的に検証することは重要である。本研究においては、これまでに実用化された技術や成功を収めた研究等でトピカルなものを抽出し、それらのトピックに対して多面的な調査を実施することにより、それらトピックに対する萌芽的な研究を特定し、その後における研究の推移を追跡する。また、研究補助金による研究の成果をビブリオメトリックス的手法により分析し、研究費とそのアウトプットの関係を定量的に導出すること等を目的とする。ここでは第1段階として、各分野の著名科学者や特別推進研究(COE)の代表者を選び出し、1985年から2003年までの科学研究費補助金の採択状況を調べた。1995年以前は採択金額のデータベースがないため、アルバイトを雇い調査入力を行った。これから各研究者において大型研究の採択に至るまでにいくつかのパターンがあることがわかってきた。今後、他の方面からの調査をおこない関係の定量化を目指す予定である。また、1998年度から2002年度の5ヵ年と大幅な分野改訂がおこなわれた2003年度に対して、科学研究費補助金採択研究課題数を文系から理系等すべての分野について、部・分科・細目ごとに整理し、大学等研究機関の研究活性度を調べ、その結果や考察をNIIテクニカルレポートや学会等で公表した。その他、定量的分析に必要なデータの選定や購入を本年度におこなっている。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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高等教育財政・財務研究会:国立大学の「法人化の課題と展望」
NII Technical Report NII-2005-002J, 004J, 006J, 0071J
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