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2004 年度 実績報告書

MRIの磁場による血流変化:作用機序の解明とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 16300144
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

田村 守  北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (80089888)

研究分担者 山本 徹  北海道大学, 医学部, 教授 (80261361)
キーワード磁場 / MRI / 血液 / 血流 / 脳波
研究概要

1.磁場による血行動態変化の測定
磁場中では血液粘度が増加するので、静磁場による血行動態の変化が予測される。そこで、7T動物用MRスキャナー内外でのラット脳内の酸素化および脱酸素化ヘモグロビン量を近赤外分光法により測定した。その結果、7T磁場内外でのヘモグロビン量に顕著な変化は認められなかった。このことより、既に報告されている磁場中での血流量低下を仮定すると、磁場中で酸素供給が低下していることになる。磁場内外での血流量変化の確認を継続中である。
2.磁場による誘眠効果の確認
MRI検査中に眠気を感じることが言われている。この誘眠現象がMRIの静磁場に起因するものであるか否かを確認することなどを目的に、1.5T MRスキャナーの静磁場の消磁前後で9人の被験者頭部に磁場中で使用可能な脳波測定用電極を装着しMRスキャナー内で脳波測定を行った。このとき、MRI用血圧測定装置も併用し血圧もモニタした。また、消磁後の脳波測定の際、被験者には消磁したことを伝えずに測定を行った。磁場中での脳波波形はバリストカーディオグラムの影響を受け大きく歪むので、拍動に同期する波形成分を除去する特殊な波形処理を行った。さらに安静時の脳波測定の他に、音程の異なる音を認識させることで覚醒状態を維持しそのときの脳波測定も行った。この覚醒状態での脳波は微妙な環境の違いには左右されないので、静磁場の有無に関わらず基本的な参照脳波となり得た。その結果、静磁場による安静時α波の増加が確認された。なお、静磁場の有無による血圧変化は認められなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Artefacts in the analysis of temporal response functions measured by photon counting2005

    • 著者名/発表者名
      Goro Nishimura, Mamoru Tamura
    • 雑誌名

      Phys.Med.Biol. 50

      ページ: 1327-1342

  • [雑誌論文] A Blood-oxygenation-dependent Increase in Blood Viscosity due to a Static Magnetic Field2004

    • 著者名/発表者名
      T.Yamamoto, Y.Nagayama, M.Tamura
    • 雑誌名

      Phys.Med.Biol. 49

      ページ: 3267-3277

  • [雑誌論文] 近赤外光を用いた脳機能計測-その基礎と臨床応用-2004

    • 著者名/発表者名
      田村 守
    • 雑誌名

      神経内科 61・5

      ページ: 434-444

  • [雑誌論文] 光と医療の最前線2004

    • 著者名/発表者名
      田村 守
    • 雑誌名

      光技術コンタクト 42・17

      ページ: 5-14

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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