研究課題/領域番号 |
16300164
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
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研究分担者 |
桂 昌司 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80204452)
大熊 誠太郎 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30152086)
仲本 博 川崎医科大学, 医学部, 助手 (10299183)
後藤 真己 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 教授 (50148699)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
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キーワード | 虚血再灌流 / 微小循環 / CU, Zn-SOD KO mice / 内皮由来過分極因子 / 過酸化水素 |
研究概要 |
ペンシル型CCD生体顕微鏡を用いた虚血再灌流後の微小循環における評価 [目的]スーパーオキサイド分解酵素(SOD)が、内皮由来過分極因子(EDHF)合成酵素としての重要な役割をしていることがin vitroで証明されている。本研究では、Cu/Zn-SOD-KOマウスを用いて生体内腸管膜微小血管の反応性充血時にEDHFの一因子である過酸化水素が重要な役割を示しているか否かについて、評価を行った。[方法]WILD typeとCu/Zn-SOD-KOマウス各8匹を対象にCCD生体顕微鏡(倍率600倍、空間分解能0.5μm)を用い、腸管膜表面の微小血管を観察した。WildタイプとCu/Zn-SOD-KOタイプのマウス(各々n=8,血管径25-54μm)の腸管膜細動脈を、サイクロオキシゲナーゼ阻害剤(indomethacin)投与下でアセチルコリン(Ach)に対する血管拡張反応と反応性充血(RH)において、3っの条件下(control群、L-NMMA群、L-NMMA+catalase群)でペンシル型生体内顕微鏡により持続的に観察した。[結果]Wildタイプのマウス(n=8)において、Achに対する内皮依存性弛緩反応及び、RH時の血管拡張反応は、L-NMMA投与によって抵抗(both P<0.05)を示したが、L-NMMA+catalaseの混合投与によって、反応はより有意に低下した(both P<0.01)。Cu/ZrSOD-KOマウス(n=8)では、controlはAch、RHの反応に対して、L-NMMA投与下では、Ach, RHはいずれも有意な低下(P<0.01)を認め、その反応はcatalaseを付加により、さらに抑制されなかった。[結論]内皮のCu/Zn-SODは生体内で、マウスの腸管膜の微小血管での反応性充血時に、EDHF合成酵素として重要な役割をしていることが窺われた。
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