高齢者の易転倒性を評価するためには、これまでいくつかの検査が用いられてきたが、地域在住高齢者の易転倒性評価にはそれほど有効ではなく、新しい検査が必要である。最近注目されている認知課題負荷の歩行への影響を指標として検査をする方法を考案し、実際に試作を行った。 本システムは、認知課題負荷視覚刺激提示と歩行パターン検出の2つの部分からなるものである。認知課題負荷用の視覚刺激提示にはエレクトロルミネセンスを用いた。歩行パターン計測には薄膜スイッチを採用し、それぞれをマトリックス状に配置した2層構造とした。 試用における結果の分析からは、携帯性や設置の容易さに優れ、地域における応用においても十分な性能を有しており、今後の臨床応用が期待される者である。今後更なる改良を重ねて行きたい。
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