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2005 年度 実績報告書

いじめ予防のための包括的ストレスマネジメント教育プログラムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16300221
研究機関鹿児島大学

研究代表者

山中 寛  鹿児島大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (60182581)

研究分担者 梅野 正信  鹿児島大学, 教育学部, 教授 (50203584)
服巻 豊  鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (60372801)
キーワードストレスマネジメント教育 / 学級雰囲気 / いじめ被害 / いじめ加害 / PTSD / ストレス反応
研究概要

いじめを予防するためには、いじめの実態をいかに把握するかが重要になる。そこで,平成17年度は,鹿児島市内の中学生433名(1年生135名,2年生149名,3年生149名)を対象に,11月と平成18年2月にいじめに関する質問紙調査を行った。質問紙では,「学級雰囲気」「いじめ被害」「いじめ加害」「PTSD」「ストレス反応」について調査した。有効回答者は1年生112名(有効回答率83.0%),2年生113名(有効回答率75.8%),3年生104名(有効回答率69.8%)であった。
「学級雰囲気」や「いじめ被害」等を従属変数として,学年〔1・2・3〕×性別〔男・女〕の2要因分散分析を行った結果,男子は女子より「いじめ被害」得点,「いじめ加害」得点が高かった。一方,「ストレス反応」は男子より女子が高かった。
さらに各学年における「学級雰囲気」得点,「いじめ被害」割得点等の相関を求めた。その結果,全学年において,「PTSD」得点が高い者は「ストレス反応」得点が高く,「いじめ被害」得点が高い者は「いじめ加害」得点が高かった。また,1年生・2年生においては,「学級雰囲気」得点が低い者は「いじめ被害」得点が高く,「学級雰囲気」得点が低い者は「いじめ加害」得点が高かった。このことより、いじめの実態把握を行う際,「学級雰囲気」を調査することでいじめの有無を把握できる可能性があることが示唆された。
以上の結果を踏まえ,試験的に2年生の1クラスに対し,平成17年11月より平成18年2月にかけてストレスマネジメント教育を行った。その結果,教育前後で,各個人の評価による「学級雰囲気」が良くなり,「いじめ被害」が低減したことが明らかとなった。
以上のことより,ストレスマネジメント教育により,学級雰囲気及び個人の他者への言動に対する受け止め方が変化することが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] リラクセーション中の主体の活動が心理・生理的効果に及ぼす影響に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      田崎 智佳子・山中 寛
    • 雑誌名

      ストレスマネジメント研究1第2巻 第2巻

      ページ: 47-53

  • [雑誌論文] ソーシャルサポート資源の開発と実用化に関する基礎的研究2005

    • 著者名/発表者名
      服巻 豊
    • 雑誌名

      鹿児島大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー 平成16年度成果報告書

      ページ: 35-42

  • [雑誌論文] ケアする人たちのためのストレスマネジメント教育2005

    • 著者名/発表者名
      山中 寛
    • 雑誌名

      ケアリング・ソサエティ

      ページ: 80-85

  • [雑誌論文] 教育管理職のための法常識講座20-児童生徒間傷害と学校・教師の安全配慮義務2005

    • 著者名/発表者名
      梅野 正信, 向 和典, 蜂須賀 洋一
    • 雑誌名

      季刊教育法 145巻

      ページ: 66-71

  • [雑誌論文] 保護司のこころの健康-ストレスマネジメントの観点から-2005

    • 著者名/発表者名
      山中 寛
    • 雑誌名

      更生保護 第56巻10号

      ページ: 6-11

  • [図書] ストレスマネジメント-これまでとこれから-2005

    • 著者名/発表者名
      上里 一郎
    • 総ページ数
      335
    • 出版者
      ゆまに書房

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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