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2004 年度 実績報告書

高齢者の生活・認知機能維持に資する運動療法に関する縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 16300224
研究種目

基盤研究(B)

研究機関杏林大学

研究代表者

鳥羽 研二  杏林大学, 医学部, 教授 (60155546)

研究分担者 秋下 雅弘  東京大学, 医学部, 助教授 (00261975)
須藤 紀子  杏林大学, 医学部, 助手 (10323578)
長谷川 浩  杏林大学, 医学部, 助手
キーワード運動 / 活力度 / 老年症候群 / 認知機能 / うつ / 骨密度 / 動脈硬化
研究概要

運動療法の早期介入および持続的効果を検討するために,2004年から10年間の縦断調査として,8,000人を対象に全国体操教室を施行している。評価項目については,(1)運動機能(2)生活自立(3)物忘れ(4)うつ(5)老年症候群(6)社会交流(7)健康感・活動(8)転倒経験(9)困難な課題への取り組み-についての35項目を設け,自立から虚弱,虚弱から寝たきりの機能評価も詳細な項目を設けた。2004年度では、24都道府県で体操教室に参加した4,541人と参加していない一般市民395人(いずれも女性)との間で,活力度の加齢変化に対する運動効果を横断的に検討した結果,両群とも65歳以降から活力度と健康意識が低下傾向にあり,老年症候群(頻尿,視力低下,不眠,関節痛),物忘れ,うつが増加傾向にあったが,一般市民群に比べて体操教室参加群では有意に抑制されていた。
活力度の維持に役立つ運動要因については,運動継続年数と運動頻度が有意に関与していた。非参加群では70歳代以降では活力度指数の加齢変化が低下傾向だったが,運動教室参加群では有意に維持しており,虚弱への早期予防効果が認められた。引き続き縦断変化を追跡している。
運動効果の詳細を検討するため、47-72歳の体操参加66名に熟達度に応じ、年齢をマッチングさせ、指導者、熟達者、初心者に分け、身体計測、骨検査(DXA、脊椎X線撮影)、運動硬化検査(動脈脈波速度)、バランス・柔軟検査を行った。身体計測では指導者、熟達者ともに有意にウエスト/ヒップ比の低値が見られた。またDXAにおいて大腿骨頚部の骨密度が指導者において高値を示した。動脈脈波速度ではba-PWVが指導者、熟達者において低値を示し、定期的な均整柔軟体操は骨密度、動脈硬化指数の改善が得られると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Correlation between pulse wave velocity and cognitive function in nonvascular dementia2004

    • 著者名/発表者名
      Nagai K et al.
    • 雑誌名

      J Am Geriatr Soc 52・6

      ページ: 1037-1038

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 中高年女性における背柱矯正・柔軟体操の総合的身体的効果2004

    • 著者名/発表者名
      長谷川 浩 他
    • 雑誌名

      日本老年医学会雑誌 41・suppl

      ページ: 147

  • [雑誌論文] 運動習慣と活力度-体操三井島システム研究2004

    • 著者名/発表者名
      杉山 陽一 他
    • 雑誌名

      日本老年医学会雑誌 41・suppl

      ページ: 102

  • [雑誌論文] 運動習慣のある集団における転倒の危険因子解析2004

    • 著者名/発表者名
      西島 令子 他
    • 雑誌名

      日本老年医学会雑誌 41・suppl

      ページ: 102

  • [雑誌論文] アルツハイマー病と生活習慣病 とくに運動習慣2004

    • 著者名/発表者名
      鳥羽研二
    • 雑誌名

      日本痴呆地方学会誌 18・3

      ページ: 205-210

  • [雑誌論文] Interrelationship between non-invasive measurements of atherosclerosis : flow-mediated dilation of brachial artery, carotid intima-media thickness and pulse wave velocity2004

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi K
    • 雑誌名

      Atherosclerosis 173・1

      ページ: 13-18

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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