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2005 年度 実績報告書

銅たんぱく質の挙動に対する食事シクロデキストリンの新機能

研究課題

研究課題/領域番号 16300242
研究機関名古屋文理大学

研究代表者

青山 頼孝  名古屋文理大学, 健康生活学部, 教授 (00023432)

研究分担者 近藤 博信  金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (90079468)
キーワード食事シクロデキストリン / 肝臓 / メタロチオネイン / セルロプラスミン / シトクロムCオキシダーゼ / 銅たんぱく質 / Cu, Zn-スーパーオキシドジスムターゼ / ラット
研究概要

初体重85gのラットに基本食、5%α-シクロデキストリン食、5%β-シクロデキストリン食、5%γ-シクロデキストリン食を7日間、自由摂取法により与えた。飼育期間の終了後、血液を採取した。血液を遠心により血清をえた。肝臓を取り、秤量した。肝臓の銅含有たんぱく質、酵素の遺伝子発現を調べた。
飼料摂取量、体重増加量:β-シクロデキストリン食群の飼料摂取量は基本食群より低下した。β-シクロデキストリン食群の体重増加量は基本食群より低下した。α-シクロデキストリン食群、γ-シクロデキストリン食群の飼料摂取量、体重変化は基本食群と変化無かった。
肝臓メタロチオネインmRNA、メタロチオネイン量:β-シクロデキストリン食群、γ-シクロデキストリン食群の肝メタロチオネインMRNAレベルは基本食より4.4倍、6.3倍増加した。β-シクロデキストリン食群、γ-シクロデキストリン食群の肝メタロチオネイン量も有意に増加した。
肝臓セルロプラスミンmRNA、血清セルロプラスミン活性:γ-シクロデキストリン食群の肝臓セルロプラスミンmRNAレベルは基本食と比較して低下した。しかし、血清セルロプラスミン活性は変化が認められなかった。
肝臓シトクロムCオキシダーゼmRNA、シトクロムCオキシダーゼ活性:α-シクロデキストリン食群の肝シトクロムCオキシダーゼmRNAレベルは基本食群より低下した。γ-シクロデキストリン食群の肝シトクロムCオキシダーゼmRNAレベル基本食群より有意に増加した。α-シクロデキストリン食群の肝シトクロムCオキシダーゼ活性は基本食群と等しかった。γ-シクロデキストリン食群の肝シトクロムCオキシダーゼ活性は基本食群より増加した。
肝臓Cu, Zn-スーパーオキシドジスムターゼmRNA、Cu, Zn-スーパーオキシドジスムターゼ活性:β-シクロデキストリン食群、γ-シクロデキストリン食群の肝スーパーオキシドジスムターゼmRNAレベルは基本食群のレベルより有意に増加した。しかし、β-、γ-シクロデキストリン食群肝酵素活性は基本食と変化は認められなかった。
以上の結果から肝臓銅含有たんぱく質、酵素の遺伝子発現の応答は、メタロチオネイン、Cu, Zn-スーパーオキシドジスムターゼはβ-、γ-シクロデキストリン摂取において共通していた。さらにこれらのたんぱく質量、酵素活性においても、同様の応答が認められた。したがって、β-、あるいはγ-シクロデキストリンは銅たんぱく質、酵素の遺伝子発現に関与していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] シクロデキストリン摂取による銅たんぱく質の変動2006

    • 著者名/発表者名
      青山頼孝, 岡田実, サランヤーケウプラサート, 長尾陽子
    • 雑誌名

      必須アミノ酸研究 No.175

      ページ: 33-39

  • [雑誌論文] Metabolic changes in copper containing proteins in the liver of rats fed the cyclodextrin diets.2005

    • 著者名/発表者名
      Y.AOYAMA, M.Okada, S.Kaewprasert
    • 雑誌名

      The Official South African Journal of Clinical Nutrition 18・suppl 1

      ページ: 280-280

  • [雑誌論文] 小麦グルテン摂取によるラット肝臓SH基に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      青山頼孝
    • 雑誌名

      財団法人 エリザベス・アーノルド富士財団 平成16年度報告書

      ページ: 167-171

  • [図書] 栄養・食糧学 データハンドブック2006

    • 著者名/発表者名
      青山頼孝 ほか
    • 総ページ数
      432
    • 出版者
      同文書院

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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