研究課題
今年度の目標は、現場の教師が気軽に授業中に教室で利用できるインターネット天文台の実践である。昨年度システムを更新した宮教大インターネット天文台を用いて、中学校、理科第2分野「天体の動き」の「惑星(金星)満ち欠け」の単元を対象とし、本年度9月から12月の期間の平日10-16時の間の晴天時、「金星ライブ」と称し、インターネット望遠鏡が捉えた金星の生画像をインターネット配信した。一日平均25件のアクセス数があり、特に、宮城県大郷町立明星中学校、仙台市立折立中学校では、理科教師が金星ライブを活用した授業を実施し、金星の今現在の見かけの形を授業中に観察した。授業時間内での観察は、家庭における眼視観測などの動機付けにもなった。また、明星中学校の授業は新聞記事としても紹介された。さらに、本年3月、英国小学校の小学6年生16人が、理科の授業中に宮教大インタ-ネット天文台にアクセスし、星・惑星の観察を実施し、時空を越えたインタ-ネット利用による国際理解にも貢献した。また、研究協力者、伊藤芳春氏、長島康雄氏らによる夜空の光害の環境調査に関する教材作成も実施した。夜空の明るさが数値で判明する「夜空メーター」を開発、工業高校の生徒が多数の夜空メーターを製作し、それを用いて普通高校の生徒が仙台市地域の夜空の明るさ調査を実施した。地域の夜空の光害の実態を生徒が実感できる教材となった。本年度は、小学校理科「地球と宇宙」や中学校理科第2分野「天体の動き」で利用できる全天カメラを用いて、太陽の動きと季節の高度変化(日周運動や年周運動)の映像を製作した。さらに、研究協力者を含めた学校の教員とのネット上のコミュニティ、星空観察ネットの広場のHP(http://www.hosizora.miyakyo-u.ac.jp)を充実させ、上記の内容も紹介し、さらにその他の実験素材も新規に紹介した。また、海外にも活動紹介が可能なようにホームページの英語化も開始し、将来的なグローバルなネットワーク構築へつなげた。
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宮城教育大学紀要 40
ページ: 101-106
宮城教育大学環境教育研究紀要 8(印刷中)
宮城教育大学環境教育研究紀要 7
ページ: 97-102
宮城教育大学紀要 39
ページ: 125-131
ページ: 92-96
ページ: 103-107