研究課題
新しい学習指導要領や個に応じた指導、目標に準拠した評価をさらに推進めるためにもっとも必要なことは、プロの教師の養成である。本研究では、少人数でのインターネットを介した高度な会議システムを利用することで、個々の教師が「プロの理科教師」として自己を啓発していく動的なアクション研究を進めながら、次世代の理数科の教師教育のあり方を検討することが大きな目的である。また、諸外国からの支援を受けるため、諸外国がすでに展開している内容や手法を学び、さらに発展させるため、共同研究者をアメリカ、カナダに求めた。さらに、日本政府として理数科教育の支援をしてきた、インドネシアの研究者にも参加してもらうことにより、われわれの成果をインドネシアの文脈に翻訳し、利用してもらうこともねらっている。前年度に引き続き、本研究で使用するe-learningシステムをFirstClassというカナダで開発され、北米のみならずイギリスでも次第に使用者を増大させている簡易システムを利用し、理科教師が主体的に学習ができるための、理科授業の質を向上させるオリジナルなコンテンツを導入を試みた。約30名の小学校・中学校・高等学校・大学・教育委員会指導主事からなる「静岡理科教育研究会」を組織した。Face to faceの会議とWeb上での研修会を重ねた。先生方の話し合いをすべて記録し、分析が試みられた。「学びの共同体(Community as Learners)」のモデルを立ち上げ、データを収集し、教師の質がどれほど向上しうるか議論した。さらに、アメリカを訪れ前年度に比べさらに展開していく理数科教師教育e-learningシステムについて調査した。また、1月にはインドネシアのマラン州立大学を訪問し、中学校・高等学校の先生を対象に3回の説明会を開催し、様々な意見を集めることができた。3月28日に中間報告書が完成した。次年度は「学びの共同体(Community as Learners)」のモデルを精鋭化することに専念し、インドネシアの先生用のモデルを動かすことと、数学モデルも立ち上げて行くことを目的とする。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
広領域教育研究会、広領域教育 No.59
ページ: 63-67
日本科学教育学会年会論文集29、岐阜大会 29号、2K1-E4
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International Forum on Reform and Innovation in Science and Engineering Education in the Asia-Pacific Region, Final Report, Organized by UNESCO, Korean National Commission for UNESCO, Korea Science Foundation UNESCO
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