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2006 年度 実績報告書

話者適応と文法誤りモデリングを用いた外国語教育システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16300260
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 彰則  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70232428)

研究分担者 牧野 正三  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00089806)
キーワード外国語学習システム / 発音誤り検出 / 決定木 / 音素環境 / 機械学習 / 文法誤り検出 / SSTコーパス
研究概要

今年度は,SATを用いて精度を高めたバイリンガル音響モデルを用いて,日本語話者の英語発声の発音誤りを検出する手法を開発した.従来のバイリンガル音響モデルを用いた発音評価法では,あらかじめ予測された誤りを含むモデルと誤りを含まないモデルの2つのモデルを使って学習者の発声をスコア付けし,その差によって発音評価を行っている.このとき,スコア差があらかじめ決められた閾値を超えるかどうかで発音誤りを検出していた.しかし,ある発音が誤りと判断されるかどうかは,その発音の種類や音素の環境などに影響される.そこで,誤りの種類と誤り候補となる音素の環境を決定木によってクラスタリングし,そのクラスタごとに最適な誤り判定閾値を設定する方法を開発した.この方法では,当該音素およびその前後の音素,誤りの種類に関する質問を準備し,それぞれの質問でデータを2分割した時の最適な閾値をすべて計算する.このときに最も誤り検出精度の高い質問を選択してデータを最終的に2つに分ける.次に,2つに分けたデータのそれぞれをまた別の質問で分割し,これを再帰的に繰り返すことで判定精度を向上させる.実験の結果,従来手法の発音誤り検出精度が64%であるのに対し,提案法は90%の精度を得ることができた.
次に,日本人の英語発話について,作成した文法誤りルールに基づき,実際の発話から文法誤りを検出する方法について検討した.日本人の英作文コーパス(SSTコーパス)から誤りルールを自動的に抽出し,正解文章に対してルールを適用することで,文法誤り発話を受理する有限オートマトンを生成する.そのオートマトンを用いて入力音声を認識することで,誤りを含んだ英語発話を認識することができる.実験の結果,認識した単語列と実際の(誤りを含む)発話との一致度は64%であり,十分な性能は得られなかった.今後さらに検討を要する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Pronunciation error detection for computer-assisted language learning system based on error rule clustering using a decision tree2007

    • 著者名/発表者名
      Akinori Ito
    • 雑誌名

      Acoustical Science and Technology 28・2

      ページ: 131-133

  • [雑誌論文] Automatic detection of English mispronunciation using speaker adaptation and automatic assessment of English Intonation and rhythm2006

    • 著者名/発表者名
      Akinori Ito
    • 雑誌名

      Educational Technology Research 29

      ページ: 13-23

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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