研究課題/領域番号 |
16300269
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木下 徹 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (90177890)
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研究分担者 |
齋藤 洋典 名古屋大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (40178504)
杉浦 正利 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (80216308)
大石 晴美 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 助教授 (50387479)
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キーワード | 近赤外線 / バイリンガル / 脳科学 / 第2言語習得 / 応用言語学 |
研究概要 |
前半は、木下・大石を中心に、昨年度後半に実施した各種実験等のデータを解析し、その一部を6月のオーストラリアのメルボルンにおけるLanguage Testing Research Colloquium並びに、8月の福岡における、Asia TEFLにおいて、それぞれ、発表した。これは、前者は、第一言語と第二言語の言語的距離が、課題遂行時における脳血流の変化において有意な差が生じる場合があることを実証したものであり、後者は、アイカメラと脳血流の同時計測を中心に、視線軌跡に現れる変化を脳血流の変化からも追跡したものである。 後半は、昨年度、技術的な理由で延期した、既有の脳内血流測定用近赤外分光測定装置(8ch)に外部の刺激提示用機等との同期を取るための外部とのコミュニケーション端子を増設した。この、周辺機器との同期については、直接的利用としては、主として斉藤が納入後の試行もかねて実施した。なお、間接的同期としては、木下・大石の方も、アイカメラとの同時計測実験において、装置間の内臓クロックの同期をとることで、間接的にある程度実現できることを確認した。また、杉浦を中心とするゼミではこの種の近赤外分光装置のもつ可能性と限界について、教育工学的観点を中心に再検討を加えた。 後半では、並行して、各種の言語課題、非言語課題遂行時における、大脳の左右側頭葉と前頭葉、後頭葉の言語関連部位を中心とした血流の変化を、主として後期バイリンガルである英語、日本語学習者について測定し、それにより、段階仮説を中心とした検証を行った。ただし、全国的な需要の高まりから、実際に必要機種をレンタルできたのは、2月になってしまい、そのため、データの解析は現在も継続中である。とはいえ、その一部については、すでに、平成19年度の大学教育学会、及び、外国語メディア教育学会等で報告することが決定している。
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