研究課題
1.ロボット手術のトレーニングの効果の検討平成15年7月からロボット手術のトレーニングセミナーを開始しており、その有効性に関して詳細な検討を加えた。[対象と方法]77人の外科医を対象とした。手術支援ロボットはda Vinci^Rを使用しプログラムは2日間で行い、胆嚢摘出術及び消化管吻合術の習得を目的とし、その前後にDry Labでの実際の手術手技に基づく5つのTaskを2回行うことでトレーニング効果を判定した。各Taskの評価は完遂するまでの時間(speed)と正確さ(error)により評価した。さらにそのTotal scoreの上昇がspeedとerrorのいずれに起因するのかを検討した。[結果]すべてのTaskにおいてトレーニング前後で有意にTotal scoreの上昇を認めた(P<0.0001)。またすべてのTaskにおいてのSpeedの有意な向上(P<0.0001)を認めた。Errorでは3種類のTaskおいて有意な改善を認めた。[考察]5つのTaskのうち比較的簡単な操作においてはTotal Scoreの改善は速度の向上によるものであり、LigationやSuturingなどの実際に行う手術手技で、なおかつ従来の内視鏡下外科手術において体腔内において困難とされていた手技は速度の向上のみならず、Errorの減少によりTotal Scoreの改善が認められた。内視鏡下外科手術の経験の多寡にかかわらず、Scoreの向上を認めており、ロボット手術のトレーニングは短期間でも安全で確実な手術操作の習得をもたらすものと考えられた。2.アジア地域におけるロボット手術の普及および遠隔指導システムの構築遠隔医療に関しては、平成18年1月31日に東京大学光石研究室のマスター・スレイブ型ロボットを用いてタイ王国バンコクのチュラロンコン大学と九州大学をインターネット回線で結び、立体視による動物の胆嚢摘出術に成功した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
第14回日本コンピュータ外科学会大会/第15回日本コンピュータ支援画像診断学会大会合同論文集
ページ: 23-24
ページ: 55-56
日本外科学会雑誌 106・11
ページ: 689-693
Journal of Japan Computer Aided Surgery 7・2
ページ: 132
ページ: 211-214
ページ: 231-234