研究課題
1.ロボット手術トレーニング平成15年7月からロボット手術のトレーニングセミナーを開始しており、計30回のトレーニングセミナーを行い、135人が受講した。2.アジア地域におけるロボット手術の普及および遠隔指導システムの構築我々は、平成17年度より日本の先端医工学を中心とした高度医療技術の国際展開、及びブアジアロードバンド上での遠隔医療の実現性・有効性を検証、将来の普及に向けた取組を行っている。A)遠隔医療に関しては、タイ王国バンコクのチュラロンコン大学と九州大学をインターネット回線で結び、VRシミュレータを用いて遠隔教育を行った。タイ側の外科レジデント17名をVRトレーニング群9人と対照群8人に分け、両国に設置したLapSimのsuturingタスクを用いて日本側から遠隔教育を行った。ボックスによるsuturingにて評価を行い、結果は、トレーニング群で有意に評価が高かった。ゆえに、シミュレータを用いた遠隔教育は有用であることが示された。B)昨年度に行った国産手術支援ロボットによる遠隔手術の結果をふまえて、本年度は、遠隔手術ロボットと最新映像伝送装置(CODEC)を用いた実験を行った。遠隔手術ロボットをJGN IIに接続した国内環境にて、映像CODECに関係するパラメータを変えて簡単な2種類のタスクによる計測を行うことでNW遅延が遠隔ロボット作業に与える影響、低遅延CODECの有効性を検証した。検討項目は、(1)H.264低遅延CODECによる遠隔操作への遅延時間が与える影響の調査検証(2)小型のMPEG2低遅延CODECによる遠隔操作への遅延時間が与える影響の調査検証(3)低遅延CODECを利用した立体視伝送の可能性検証(4)ロボット操作系への力帰還導入による効果の検証(医療タスク)とした。結果は、遅延時間を加えた実施条件では、明らかにタスク実行時間が長くなり、アンケート評価値も低くなっていた。尚、力覚フィードバックの有無の影響、遅延時間の違いによる評価値の違いなどについて検証を行なう必要がある。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
The International Journal of Medical Robotics and Computer Assisted Surgery 2
ページ: 299-304
第15回日本コンピュータ外科学会大会/第16回日本コンピュータ 支援画像診断学会大会合同論文集 20(5)
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第15回日本コンピュータ外科学会大会/第16回日本コンピュータ 支援画像診断学会大会合同論文集
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