研究課題/領域番号 |
16300273
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
竹内 章 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00117152)
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研究分担者 |
大越 正敏 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90112177)
國近 秀信 九州工業大学, 情報工学研究科, 助教授 (70284594)
許 宗ふん 九州工業大学, 情報工学部, 講師 (50325578)
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キーワード | 学習支援システム / 実験学習 / 知的学習環境 / 探求的学習支援 |
研究概要 |
大学学部での実験科目では、限られた時間内に所定の内容を実施するために、詳細な手引書が用意されており、学生は手引きに従って、手順どおり実験をこなすだけになってしまう場合が少なくない。本研究では、実験に一定の自由度を持たせ、目的に応じて学生に実験を計画させる部分を残し、不適切なところがあれば助言を与える支援システムの実現を目指している。 助言を与えるには、測定項目、測定値、データ処理などについて支援システムが把握する必要がある。このために、観測したデータを整理するためのツールと、計算ツールを実装し、学生が実験を進めていくプロセスを支援システムが認識できる枠組みを準備した。これらのツールを利用した学生の記録を分析したところ、それぞれの学生の個別の記録だけを見て不適切と判断できる場合と、測定データのいくつかについて学生全体の分布との比較で判断しなければならない場合があることがわかり、それぞれについて助言を与える項目と条件を抽出した。さらにこれらの項目を、実験条件設定直後に助言を与えるべきもの、実験とデータ収集後に助言を与えて再実験を促すもの、実験結果考察の材料とするものとに分類した。 また、支援システムをさまざまな実験課題に適用できる汎用性を持たせるため、今後オーサリングシステムを実装する際の資料とすることを目的として、助言を与える項目の性質を分析して、実験系を記述する方程式から導かれるもの、方程式を解く際の近似方法から導かれるもの、物理量の測定方法との関係で導かれるものとに分類した。
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