研究課題/領域番号 |
16300275
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
溝口 博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00262113)
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研究分担者 |
稲垣 成哲 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70176387)
佐藤 一郎 国立情報学研究所, ソフトウェア系, 助教授 (80282896)
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キーワード | 音場制御 / 映像呈示 / 立ち位置把握 / 3次元 / 座標変換 / スピーカーアレイ / プロジェクタ / 実世界センシング |
研究概要 |
本研究の目的は、博物館における展示支援システムの新しいデザインとして「学習者の多様性と状況に個別に適応可能な支援システム」を実現することにある。これは、個人や状況に応じた多様な内容のコンテンツ作成技術と、センサ技術・映像投影技術および音場制御技術とを組み合わせることで、(1)ユーザ(子供)の識別及び立ち位置の認識を行い、(2)そのユーザに特化した内容の映像を呈示(影を除く)し、(3)そのユーザに特化した内容の音をユーザの周囲にだけ局所的に聴かせることを可能とする。特に既存の音声ガイドでは、ハンディ端末の携帯を子供たちに強制することになり、負担や行動の束縛になることが多い。このため本研究では、(3)によって、ユーザがハンズフリーで対応できるシステムを目指す。 この目的に向け、今年度はプロトタイプシステム開発のための各要素(サブシステム)の研究開発と、投影コンテンツ作成のための調査に取り組んだ。 1)ユーザ及び位置捕捉システムの開発・調査 ユーザの位置及び移動を捕捉する方法として、画像処理要素技術開発と床圧力センシングの要素技術開発およびRFID技術利用法調査を行った。 2)ユーザの立ち位置への固有映像提示システムの開発 実際にユーザが立ち止まった位置の床に映像コンテンツを投影するための投影型映像呈示システムの要素技術開発を行った。 3)音場制御のリアルタイム化 既有のスピーカーアレイでは、あらかじめ設定した固定位置の周りでのみ局所的に音声が聞こえてきた。今年度は、システム稼働中にも音の聞こえる位置を動的に変化させられるようにするための要素技術開発を行った。 4)移設可能型音場制御装置(スピーカーアレイ)の設計 既有のスピーカーアレイは、固定据え付け型のものであった。今年度は、これを移設可能なものとし、出張実験等が容易にできるようにするための、移設可能型装置の概念設計と要素技術調査とを行った。
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